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人生が最も高揚するのは、複雑な挑戦課題に深く没頭している時である

(※ダーウィンのいとこのフランシス・)ゴルトンは優生学の父として、また人びとのあいだの身体的格差の計測に貢献したことで歴史に名を残している。彼の奇妙なプロジェクトの一つは、イギリスの「美人地図」だった。一九世紀の終わりごろ、さまざまな地域の女性をひそかに観察して、最も醜いレベルから最も魅力的なものまで格付けすることで作成されたものだ(中略)ばかげた取り組みと見なされたであろう研究を、まっとうな科学らしい体裁で取り繕ったのだ。※引用者加筆.

優生学の創始者の一人とされるイギリスのフランシス・ゴルトン↓
人をいちばんてこずらせるのは、たいてい群れの最も賢いヤギ↓

どのクラスにもいけにえの山羊のような子がいる(中略)スケープゴートという概念は、ユダヤ人特有のものではなかった。古代ギリシャには、独自のスケープゴートの儀式があった。ただし、犠牲になるのは動物ではなく人間だった(中略)矛先を向けられたものは、すべての敵の代理となる。反撃できない者。スケープゴートである(中略)パリサイ人は暴力を非難し、律法を厳守した。自分たちが古代に生きていたら、預言者を殺害しなかっただろうと主張した。そして、彼らはイエスの殺害に協力したのである(中略)カヤパは一世紀のユダヤ教の大司教(中略)イエスがエルサレムで捕まったとき、カヤパは祭司や宗教・政治の評議会と秘密裏に会合を開いた。彼らはナザレから来た男をどうするか決めなければならなかった(中略)イエスはどこからともなく辺境の地からあらわれ、社会のすみで生き、文化規範を破り、権威の力に挑んでいた(中略)カヤパは自分の計画がスケープゴート・メカニズムを利用したものだとは思っていなかったはずだ。それでも、影響力を持つ象徴に目標を定めた暴力が、荒れる群衆を鎮めるのに役立つと知っていたに違いない。イエスを殺せば人々は満足し、それで団結して、危機がエスカレートするのを防げるだろう。カヤパの意見は支持を得た。それで数日のうちにイエスは十字架に磔にされた。

イエスは言った。「行って同じようにしなさい」↓
サマリア人は今で言う「無神論者の暴走族」

ところで、容姿が良いほうが成功するということはあるだろうか? じつはそうだ。美しい女性は四%ほど収入が高く、ハンサムな男性は三%ほど収入が高い。大した違いではないように思えるが、平均的な雇用者の場合、職歴全般を通じての収入が二三万ドル以上増える計算になる(中略)一方、魅力的でない女性は収入が三%ほど低く、魅力的でない男性は二二%も低いという。ただし、見ばえの良い人のほうが稼ぐのは、その外見が好まれるからではない。調査によると、容姿が良い者は自信を持つようになるからだという。自信を持てば持つほど、利益がもたらされる傾向がある。人は自信過剰なほうが生産性が伸び、より困難な課題に挑戦するようになり、それにより職場で頭角を現すことになる(中略)マーシャル・ゴールドスミスは分析する。「成功者は、良い意味で "妄想状態" にある。彼らには、自らの経歴を、自分は何者で、何を成し遂げてきたのかの証明としてとらえる傾向がある。こうした過去の肯定的解釈は未来に対する楽観主義を増幅させ、ひいては将来の成功の確率を高める」。

探知システムは精密さにかけるだけでなく、ほとんど意識の外で作動するようにできており、事実よりも感覚に左右される度合いがはるかに高い。その点を強調しようと、シャラーは彼のチームとともに開始した実験について説明してくれた。その実験では被験者にふたりの男性写真を見せた。ひとり目の男性には顔に生まれつきの大きなあざがあるが、丈夫で健康という特徴が添えられた。もうひとりの男性は、外見からは強そうに見えるが、添えられた情報は伝染性の強い薬物耐性菌の結核にかかっていることを伝えていた(中略)すると被験者に伝えた情報にもかかわらず、テストの結果は、害のない赤あざのある男性のほうが病気の脅威が大きいと感じられていたことを明らかにした(中略)人間性に目を向けない傾向が当てはまるように思える(中略)シャラーは、この分野の洞察には対人関係について学べることがたくさんあると確信する一方で、自分の研究成果を過大評価しないよう気をつけてもいる。そして、潜在意識にある感染への恐怖が偏見の唯一の原因というわけではないことを強調した。私たちは、自分の生活を脅かすかもしれないという怒りから、また自分たちを傷つけようとしているかもしれないという恐怖から、異なる人種や民族を悪い方向にステレオタイプ化することがある。負傷や不運に対する自分自身の脆弱性を思い知らされるのがいやで、外見が損なわれている人や奇形の人を避けることがある。あるいは単なる無知から偏見が生まれることもある───(中略)私たちが世界から伝染病を撲滅できたとしても、それで偏見が消えることはないだろうと、シャラーは言う(中略)シャラーをはじめとした研究者によれば、慢性的に病気を心配している人は、とりわけ外見が「ふつう」という定型から外れている人に対して反感を抱きやすく、その反応を超えて先に進むのが難しい(中略)さらに、そのような健康上の不安に苦しめられていない人と比較して、障害者の友人をもつ可能性が小さい。

あるフィギュアスケートのチャンピオンが、フローに関する面白い話をしている(中略)人生が最も高揚するのは、複雑な挑戦課題に深く没頭している時である

問題発見型のグループは、多様性が大きいほど、フロー状態になる可能性が高い↓


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