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アクティベート教育学12 教育の方法と技術

きっと大学の授業で使われなどで使われるであろう、教育の方法と技術。
この本の面白いのは、一冊の中で本当知っておいたらいいであろう教育技術やICTの話がたくさん載っているところ。

個別最適な学びや資質能力について、教えて考えさせる授業、授業のユニバーサルデザインに堀川小学校や奈良女の実践、くわえて思考ツールに教育DX、自己調整学習にデジタル・シティズンシップ。
もう本当、現代の教育から授業デザインについて考えるときのフルコースと言ってもいいのではないかってくらい広がっている。

もちろん各章は20ページ位ずつしかないので、ここだけで学ぼうと思っても難しい。ただそれぞれの章の最後に参考文献もついていて、深く学びたい部分に自分からアクセスできるのもいい。こうやって、きっかけを本からもらいながらも、自分の興味関心で連鎖的に学びが広がっていくのは大事だ。

もちろん授業は子どもたちが中心に作られていくべきで、授業に名前がついてしまうこと自体を批判する声もあるんだと思う。ただ誰しもが、その方法でしか授業をしないなんてことはないだろうし、そもそもこうして勇気を出して旗印を掲げてくれる人たちがいるからこそ、後世の初学者たちは伸びていける。
自分自身の授業を一つの側面からだけで見るのではなくて、他にもどんな方法があるのか、一斉指導の形でも協働的な学びの形であっても、そのどちらにもたくさんのそして深い引き出しを持っていることは、やっぱり授業を行う上で大切なことだ。
そうすることは自分自身のためだけではなく、誰かの授業を見たときにヒントとなる実践の提案をできるかもしれない。ただそのために、やっぱり上っ面の教育方法を集めているだけではなくて、その裏側に流れる哲学とか理念までしっかりと汲み取っていくことが欠かせない。

話は戻るが、こうした本をきっかけとしながら、いかに自己の学びを見直していけるか、一つの実践を◯か✖️かにするのではなく、自分にとっての清濁併せ呑むことができるかというところが成長のポイントなんだろうな。

いい本に巡り合うことができて、また一つ感謝。

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