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第二部各論 第2章7節 若者がなぜ恋愛をしなくなったのか?

本日は「若者が恋愛しなくなった理由」というテーマでお話しします。


若者といっても、みんなが恋愛しないわけではないんですけど、若者のある一部の層が恋愛に対して消極的なんですよ。

その理由を聞くと、
「メンヘラだから付き合いたくない」
「私はメンヘラだから付き合いたくないんです」
「相手に迷惑かけるかもしれないから付き合いたくないんです」
「付き合ってもどうせ相手はメンヘラだから、メンヘラの世話なんかしたくない、だから付き合いたくない」という意見が結構あるみたいなんです。
今回はその話を掘り下げてみようと思います。

「メンヘラ」は結構差別的で、精神科医がこんな言葉を使うなよと思われそうですが、一般的に使われるので、敢えて言います。
ただ僕は別にもちろん当然ですけど、差別する意識はないです。

そういう人たちに対して差別する意識は全くなくて、むしろ協力してあげたいというか、助けてあげたいと思っている側なのですが、わかりやすく説明するためにメンヘラという言葉を使っております。

メンヘラというのは、人付き合いが苦手だったり、自分の感情のコントロールが苦手だったりする人たちを指したりするんですけど、必ずしも全員が精神科に通っている人たちというわけではないです。「病み系」と言ったりしますけどね。

メンヘラって何の略なんでしょうね。
メンタルヘルスがヘラいとかなんでしょうか。
わからないんですけど、メンヘラ、メンヘラと言いますね。

■10代、20代の脳

そもそも10代、20代の人たちはどういう人たちなのかというと、感情コントロールが苦手なんです。

10代、20代というのは特殊な脳みそで、思春期に入ってから脳は性ホルモンの影響を受けて色々な風に変化していくのですが、まだまだ未完成な脳みそなんですよ。30代、40代に比べるとかなり未完成で、感情コントロールがとても苦手です。

性ホルモンの影響を受けて過敏に反応してしまう。
女性だとよくわかると思うんですけど、落ち込む人がいるじゃないですか、ホルモンの変化で、生理とかの変化で。

それと同じように若い子は特に落ち込んだり、女性は落ち込んだり、アップダウンを繰り返しやすいですね。男性の方もテストステロンが出てきて、すごく攻撃的になったりするというのがあります。

次に、ドパミン系の刺激に弱いんですね。
ドパミン系というのは興奮したり、新しいことしたり、怖いことをしたり、危ないことをするときに出る脳の伝達物質なんですが、その影響を受けやすい。

だから依存症になりやすかったり、危険な行為を楽しんだり、危ないことをするのを好むんですよ。その結果、感情がグチャグチャとなりやすい。

あと周りの目をすごく気にするんですよ。この時期の子どもたちというのは大人よりもかなり気にする。

相手からの評価、仲間内の評価、同年代からの評価をすごく気にしますね。そういう脳みそなんですよね。その結果、感情コントロールが苦手ということです。
特殊な状況なんです、脳自体も。

知識経験も当然ながら乏しいです。だから、このときはどうしたらいいんだろう、こういうときにどうやって対処すればいいんだろう、ということがよくわかってない。

失敗経験が少ないんですよ。
成功体験も少ないですけど、失敗する経験も少ないので対処できない。

対処できないと、やはり奥手な人たちは、もう失敗したくない、じゃあ問題から避けよう、問題に触れないようにしようということで、回避的になっていく。

そして人付き合いを避けちゃうということになりやすいですね。人付き合いを避けるから成功体験を積めず、失敗も活かせず、失敗も増やせず、ますます苦手になっていくんです。

失敗を重ねながら人は成長していくので。
AIと一緒ですよね。

失敗を繰り返しながら成長していくのに、トライ&エラーが少ないから、だんだん差が開いてしまう。元々苦手なので、どんどん差が開いてしまう感じです。

あと、若者というのは地位もお金も少ないですよね。
地位も低いので、なかなか自由にやらせてくれないし、お金もないからなかなかやれることが少なかったりします。

働いたり勉強しなければいけないなどやるべきことも多いので、なかなか恋愛にエネルギーを割けないというのもあるのかなと思います。

だからちょっとかわいそうだなと思いますけど、こんな状況で恋愛もしなければいけないというのは結構きついなと思います。

空いた時間に遊ぶものもいっぱいあるんです。SNS、スマホゲーム、スマホの中のもの、ネットのもの、いっぱいあったりして、そっちの方でエネルギーを割かれて、生の人間と恋愛していく方にエネルギーを割けない。

SNSでキラキラしたものや成功しているものを見過ぎてしまって、自分はダメなんじゃないか、自分はメンヘラなんじゃないか、と劣等感を感じ、ますます積極的になれないというのもあるだろうなと思います。

あとは妙に知られちゃうとかね。
みんな互いに敏感だから、恋愛をしてもすぐ知られちゃうとかね。
コミュニティにすぐバレて、恥をかけないな、そういうのもあるんだろうなとは思います。

■恋愛

恋愛の変化としても、マッチングアプリの誕生というのはやはり大きかったんじゃないかなと思います。

マッチングアプリを使うことで色々な人と出会える、たくさんの人と出会えたりした結果、市場の最適化が行われてしまったという弊害があるのかなと思います。

つまりモテる人、かっこいい、綺麗な人、外見が良くて、運動神経も良くて、頭も良くて、気遣いができて、お金を稼げて、実家も裕福で、みたいな、モテる要素というのはあるわけです。

それは否定もしがたいですよね。人間心が大事と言いつつも、そういう属性によって評価される、されにくい、あると思います。

人間は動物としての本能があるので、そういうことが起きる。その結果モテる同士が、恋愛のパワーバランスの高い同士がくっついたりして、低い同士がマッチングしちゃうようになってしまっている。

よりメンヘラだからメンヘラと付き合う、ということが構造上起きやすくなっているのかなとも思います。だから格差恋愛みたいなのが起きにくいのかなと思います、昔よりも。

あれば、こっちが人付き合いがうまかったら下手な人を引っ張ってくれる、逆もあったと思うんですよね。それが起きにくいですよね。

互いにコミュニケーションが苦手同士が付き合わなければいけない状況になりかねない。マッチングアプリを使うと。そういうことが起きているのかなと思います。

それだったら推し活している方がいいよと言って、ジャニーズその他アイドルを応援しているときの方が楽しいと言う人も多いんだろうなとは思います。

■家庭環境

あとは家庭環境ですね。
家庭環境が良くなかった、親が離婚していた、家族の中がグジャグジャしていた、そういうものを見ていた結果、子供時代が辛かった結果、自分はもうやりたくないな、恋愛したくないな、そう思っている人もたくさんいるということです。

虐待が表面化してきているというのもあるし、昔だったら強制的に結婚しないといけない、家庭を持っていないと一人前じゃないみたいな、そういう社会の圧。社会圧というのはあったんですよ。

今の若い人はあまりよくわからないかもしれないですけど、独身ということが気まずい時代があったんです。それが今はないので、じゃあ選ばなくていいんじゃないかみたいな。

気まずいから結婚して、気まずいから離婚もできず家の中が荒れてて、家庭の中で一番の弱者である子供たちが被害をこうむっていたという歴史があります。
そういう人たちはもう恋愛したくないなと思っていることも多いです。

■モラトリアムの延長とキャリアの多様化

あとはモラトリアムの延長とキャリアの多様化です。
大人になるまでが時間がかかるんですよ。

モラトリアムというのは、子供が大人になるまでの期間のことをいうんですが、これが延びている。精神年齢が基本的に幼いんですね。

昔の高校生だったらデートしてたみたいなものが、初デートは大学生になっている、結婚が20代だったのが30代になっている、全体的に大人になるまでの時間が延びている。寿命も延びているので、大人としての覚悟ができるまでが延びているという感じです。

あとはキャリアも多様化していて、色々なことを勉強しなければいけない。

人間としてというか、恋愛的に大人になるまでも延びているし、なるまでの期間が、恋愛を開始するまでの期間が延びているというのもあるし、社会人として一人前に働けるまでの期間が延びているというのもあるなと思います。

それはキャリアが多様化して複雑になってきているので、身につける技術が増え過ぎていて、なかなか一人前になれない。一人前になれないから勉強しなければいけない。

余裕がなくて恋愛にエネルギーを割けない層というのもいるだろうなと思いますね。

■新しいフェミニズムと弱者男性

あとは新しいフェミニズムと弱者男性というやつですね。
今は女性像が変わってきているんです。

仕事もできて、家事育児もできて、旦那さんとも上手く行って、みたいな、全てを求められるような女性像というのが主流になってきてますよね。

昔の良妻賢母のイメージが変わってきていて、昔のお母さん+仕事でも成功している、という条件が加わっているので、なかなかそこまで達しないだろうということで、恋愛までにエネルギーを割けない、自分のことをダメだと思ってしまう。

ダメだと思うので、挑戦できないということも起きているのかなと思います。
男性もしかりですよね。自分はダメだと思っている。ダメだと思うから挑戦できない。どうせ嫌われるんだろうとなってしまっているというのもあるだろうなとは思います。

今回は、長くなったので、続きはこちらからご覧ください↓


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