見出し画像

プラスチック大国日本でごみを出さない生活は可能か。

はじめまして、Wastelessgirlと申します。日本の都市部でゴミを極力出さない生活をしています。今回は私がこの生活をするきっかけである思想を紹介していきます。

「ゼロ・ウェイスト」とは

ゼロ・ウェイスト、ウェイストレス、ミニマム・ウェイストという言葉はご存じでしょうか?これらは、日常的に出る生活ごみをなるべく少なく、最終的にはゼロにしようとする取り組みを指す言葉であり、ベア・ジョンソン氏による著書「ゼロ・ウェイスト・ホーム」、やローレン・シンガー氏によるブログ「トラッシュ・イズ・フォア・トッサーズ」、同氏によるゼロ・ウェイスト製品のセレクトショップ「パッケージ・フリー・ショップ」を中心に、西洋から世界中へと広がりはじめている運動です。

基本的概念としての5R

まずこの生活の中で基盤となってくるものは五つのRです。従来からよく知られている3R(リデュース・リユース・リサイクル)に、リフューズ(拒む)とロット(堆肥、コンポストする)の二つを加えたもので、必要のないものを拒み、要らないものを減らし、使えるものは使いまわし、(古着やおさがりもの等)リサイクルできるものはしてしまい、それでもどうしても残ってしまう生ごみや髪の毛などを堆肥して地球に還すことでごみを減らすことができるのです(…!!)

現状の課題

たとえ5Rを実行していたとしても、少なからずごみが出てしまうのが現状です。前述したローレン・シンガー氏のゴミ箱(ゴミ瓶?)の中には洋服のタグやプラスチックを含むシール等、リサイクル不可能なサイズの小さなごみや堆肥化が難しい素材などにあふれています。それでも4年間でこのごみの量は驚き!

日本での取り組みがいかに難しいか

日本ではスーパーマーケットで食料品を購入する人が多くの割合を占め、スーパーマーケットには安さや衛生面の向上を追求するため、プラスチックで包装された野菜が並びます。安全性を考えられた液体類はペットボトルなどのプラスチック容器に入れられ、詰め替えサービスを行うスーパーなどは稀でしょう。利便性を追求することが得意な日本人は、消費者のために野菜やフルーツをカットして詰め合わせ、プラスチック容器に入れて販売します。スーパーマーケット産業が活発になる以前には八百屋や肉屋、お醤油屋など、専門店舗が商店街に並び、量り売りや詰め替えが当たり前でした。多少不便ではあったでしょうが、カバンに直接お野菜を入れても問題なかったでしょう。スーパーマーケットが悪だと言いたいわけではありません。プラスチックの台頭が、意匠を凝らすのが得意な日本人の魂に火をつけたのでしょう。瞬く間に日本中はプラスチックであふれかえりました。どれだけ私がプラスチックに包まれていない生産物を手に取ろうとしても、それは不可能に近かったりする日本。アメリカにいた時には、バルク・ストアと呼ばれるお店があって、液体やこまごまとしたもの(豆とか、お菓子とか、ナッツとか)が量り売りされてたり、基本的に野菜はプラスチックに包まれてないしスライスリンゴなんて商品はなかったし、買い物袋には紙袋のオプションがあったりしたので、帰国後に衝撃を受けました。

なぜプラスチックを避けるべきか

なぜプラスチックはほかのごみよりも悪なのでしょうか。瓶や缶にくらべて割れやすくも重くもなく、透明で形を変えやすく、安価に生産でき、製造者にとっても、消費者にとっても、願ったりかなったりな素材のはずです。しかしながら、石油から作られているプラスチックは持続可能な資源とは言えないですし、リサイクルするには高額です。また、1,2回リサイクルした後は再度リサイクルすることは難しいと言われていて、それってつまり、リサイクルできるとは言えないのでは、、、また、化学物質なのでもちろん堆肥化は不可能ですし、ラップやフィルム程度の小さく薄い製品はリサイクルの機械に通すことさえ不可能なのです。

ウェイスト・レスでプラスチック・フリーな生活を

日本の巧みな技術は世界的に評価され、今もなお世界を驚かせるような便利な製品が息を吐くように次々と開発されています。リサイクルのシステムも明確で、昔から日本人は自然との共生をよく考えた暮らしをしてきました。決して自然を疎かにしたいわけじゃないのです。プラスチックのない生活をしていくのはむずかしいことなのでしょうか?私はそうは思いません。不便を便利にいつだって変えてこれた日本の技術を、今一度、昔から存在する素材に応用してみればいいのです。私たちは一昔前、プラスチックがない世界に生きていたんですから。

この記事が参加している募集