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【読書記録】キュレーターの殺人(M・W・クレイヴン)

【あらすじ】

『ストーンサークルの殺人』『ブラックサマーの殺人』の〈ワシントン・ポー〉シリーズ第三作!バラバラ死体に付いた謎の文字列の紙片。ポー刑事は事件の背後に潜む黒幕〈キュレーター〉と対峙する。絶賛相次ぐシリーズ第3作。

【感想(ネタバレあり)】

ワシントン・ポー シリーズの第3弾。ハマっちゃって立て続けに読破!

今回は冒頭からグロシーン…ストーンサークルよりましだけど…

序盤から立て続けに起こる事件。シークレットサンタのプレゼントのマグカップから出てきた指。教会の洗礼盤の上におかれた指。精肉店のソーセージの間におかれた指。いずれも#BSC6という謎のメモが残されている。この文字の意味は?指の持ち主は?

被害者身元は早々に判明するものの何が起こったのかや被害者の共通点はなかなかわからない。謎を解くヒントは少しずつしか示されず、結構もどかしい時間が続く。中盤で容疑者兄妹が逮捕されるけどいまいちしっくりこない。案の定アリバイが証明されて犯人たり得なくなってしまう。そこで出てくるキュレーターの存在。

みんなキュレーターの存在を信じないけど、被害者の共通点がわかり、次第にその存在を信じざるを得なくなる。被害者はエドワード・アトキンソンの裁判の陪審員ばかりだった…!みんな次の標的はアトキンソンだと思って彼を守りに行くんだけど、キュレーターの目的はなんとフリン警部!これまでの事件はフリンをおびき寄せるための仕掛けにすぎなかった。しかもアトキンソンは既に死んでいて、ポーたちが会っていたのはアトキンソンに扮したキュレーター。

キュレーターはもっと謎に包まれたモリアーティみたいなポジションかと思っていたけど、ポーにあっさりやられちゃってちょっと残念。入れ替わりは少し予想できたけど、ターゲットがフリン警部だとは思わなかったなぁ。

しかもキュレーターに依頼したのがフリンの姉のジェシカだったなんて…理由はあんまり納得できなかった。いくらあんまり仲がよくなくて、気に食わなくて、キュレーターに依頼するだけの大金があってもここまでするかなぁ。妹を心身ともに傷つけて、甥の命を奪うなんて、そうとう闇落ちしてないと無理じゃないか。

最後の事件(事故?)はポーが直接何かしたわけじゃないけど、また1つ人には言えない秘密が増えてしまって、今後ポーを苦しめそうな気がする。

ポーとブラッドショーの息のあった操作が見られたのが救い。ブラックサマーの殺人より、コンビで仕事してる感があってよかったな。ポーを心配するブラッドショーが愛おしい。謎にドイルと仲良くなってるのもウケる。

ブラックサマーでフリンのこと好きになってきたのに、こういう結末になって悲しい。次回作からフリンはもう出てこなくなっちゃうのかな〜

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