【あらすじ】

かつて刑事ポーによって一人の男が刑務所送りにされた――カリスマシェフとして名声を誇ったジャレド・キートン。 彼は娘のエリザベスを殺した罪に問われたのだ。だが六年後のいま、その娘が生きて姿を現した! キートンは無実なのか? あらゆる証拠が冤罪を示し、窮地に立たされたポーを助けるべく、分析官のブラッドショーが立ち上がる。

【感想（ネタバレあり）】

ワシントン・ポー シリーズの第２弾。第１弾にはまって、第２弾を読むのを楽しみにしてました！

冒頭から男が追い詰められていて、結構惨めな感じなんだけど、追い詰められているのはなんとポー！え〜っと思っていたら、場面が変わってそれより少し前の時間軸になり、ポーが昔手掛けた事件に冤罪疑惑が持ち上がっていることがわかる。なんだか不穏な空気…

キートンが殺した娘が生きて姿を表し、血液も本人と一致するなど、キートンを逮捕したポーはかなり危ない立場に。冤罪の可能性も調査しつつ、ポーも重大犯罪分析課のメンバーもキートンはサイコパスで言動からも娘を殺している！こいつを世に放ってはいけないという分析官の勘が働いて、力を合わせて真相を解き明かしにかかる。

まさかトリュフの話がすべての鍵を握る地下防空壕に繋がるとは！娘を殺害して地下防空壕へ運んだ方法は読めたけど、監察医を抱き込んでたとは思わなかったな。

最後の取調室の状況も良かった。余裕綽々のキートンが一気に追い詰められていく様が爽快！まさか最初にチラリとでて来たエンティティBがここで出てくるとは。すっかり忘れてました。流石のサイコパスも命の危機に晒されるくらいだったら罪を認めるのね。まぁポーのはったりだったわけだけど…

今作はエステル・ドイルという個性的で優秀な病理学者が出てきたり、最初はかなり怪しかったけど、後に良き友になる隣人の農場主の娘ヴィクトリアが出てきたり、今後も活躍する人物が出てきてよかった！

フリンとポーの友情も感じられてよかったな。ストーン・サークルは上司と部下感が強くて、いまいち味方なのか敵なのかはっきりと関係性がわからなかったんだけど、今作で２人の信頼関係が感じられた。

ポーとブラッドショーの友人関係も相変わらずそうでほっこりしたな〜年も性別も何もかも違うのに２人がすごかいい友情を築けていて見てて安心する。次作も楽しみ！