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<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ>ドーム復元後の東京駅(丸の内)、旧東京中央郵便局KITTE屋上


皇居、東京駅、銀座、有楽町、新橋、日比谷公園のスケッチポイント

 下に、私が訪れた皇居、東京駅周辺のスケッチポイントを示します。

皇居、東京駅周辺のスケッチポイント

《ドーム復元後の東京駅(丸の内)》、《旧東京中央郵便局KITTE屋上》

(1)ドーム復元後の東京駅(丸の内)

ドーム復元後の東京駅(丸の内) (2013)
ワットマン F10  ペンと透明水彩

 東京の街スケッチと云えば、東京タワーと並んで一度は描きたい「東京駅」です。もっとも「線スケッチ」では、下書きなしの一発勝負ですので、どうしてもこの複雑な構造物は歪みがちで、不完全燃焼に終わります。
 おそらく、建築設計出身の方なら、訓練されているので、きっちり描くことができると思いますが・・。

 さて、描いたのは2013年、丁度ドームの復元が完成した翌年です。自分が生きているうちに復元されるとは思っていなかったので、大いに張り切って出かけた記憶があります。
 そして描いてからはや10年たち、ここに描かれた「宝くじ売り場」と街路樹はもはや消えてありません。当時は、丸の内側が現代的にスッキリとなり大きく変わったと思っていましたが、この絵を見るとまだ人間くさい光景が残っていたように見えますね。

 なお余談ですが、丸の内と言えば、オフィス街、オフィス街と云えばサラリーマンで、東京駅から吐き出された大人数のサラリーマンが集団で忙しそうに行きかう姿を描くのが普通で、信号以外は立ち止まる姿を描くことはめったにありません。

 しかし、この絵で宝くじ売り場を覗き込んでいる男女、男性は50代後半、ロマンスグレイの人品卑しからぬ紳士、一方女性は20代後半の若さで、一見大手企業の上司と部下といった風情の二人です。
 その二人は東京駅から出てきて、足早に通り過ぎると思いきや私の前でしばらく、確か10分近く話し込んでいるのです。
 その仲睦まじい様子から、私の低俗な心に「オフィスラブ」という言葉が浮かびました。そこで、現代の諸相として二人の姿をこのスケッチの中に描き込むことにしました。

 以上は、私の妄想の可能性が大きいですが、街歩きスケッチをしていると、たまには現代の人間模様、ドラマを目撃するときがあります。それも街歩きスケッチの楽しみの一つといえるかもしれません。

(2)旧東京中央郵便局KITTE屋上

旧東京中央郵便局KITTE屋上
スケッチブック B5 ペンと透明水彩

 旧東京中央郵便局がKITTEという商業施設に建て替えられたのは、東京ドーム復元の翌年2013年です。
 もとの近代建築がどのように活かされているのか知りたくて早速出かけました。屋上に庭園があり、東京駅のドームが目の前に迫ってきます。
 屋上の人びとを入れてスピードスケッチしました。

(おしまい)

 前回の記事は下記をご覧ください。


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