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こんにちは、新しい私。|作家活動スタートによせて

(※一年前に書いた文章の再掲です)

真剣に作家活動をスタートしました。「作家」というのが大袈裟であったり、それに後ろ盾が必要であるならば、「物書き」と言っても良いと思います。書くことに大きな意義を持ちたいし、少しずつ持ち始めたからです。

これまではなんとなくの気休めで自分のために文章を書いていた側面が強いですが、これからは読む人一人ひとりに宛てた手紙のような文章を書いていきたいと思っています。書き方の形式は様々かもしれませんが、これは根幹に据えたい思いです。

人は誰しも体験や感情を日々消化して生きているのだと思いますが、私はどうにも黙って飲み込むことが出来ない人間で、長いことそれを文章にぶつけることでなんとか噛み砕いて生きてきました。

きっと誰にでもそういった心の蓄積を片付けるための行為はあって、それは音楽なのかもしれないし、スポーツなのかもしれないし、勉学なのかもしれないし、会話なのかもしれないし、私には想像も付かない何かなのかもしれません。

言葉にしなければならない私にとって、言葉に出さないことは格好良く見えてたまらないことでした。書かないために頑張ったこともありますが、やっぱりどうしても出来ませんでした。依存と言ってしまえばそれまでなのかもしれませんが、それほどに書くことが身体の一部になってしまっているのは事実です。

「文章が上手くなる人は、放っておいても書いてしまう人」だと、どこかで目にしました。放っておいても書いてしまうことを後ろめたく感じている私にとって、これは逆説的な希望となりました。これをなんとか逆手にとって、書くことを許してもらえたなら。認めてもらえたなら。そんな思いが生まれました。


身体を傷めてから、今まで見たこともなかった景色をたくさん見ることが出来ました。知らなかった感情を知ることができました。もしかしたらそれは、他の人にとっては当たり前のものだったかもしれないけど、私にとってはこれ以上なく素晴らしい、新しいものばかりでした。

以前の私がそうであったように、そんな素晴らしいさまざまなものの存在を知らない人たちはいつでもきっと少なからずいて、昔の私のように、今も何かを探しているのではないかと思うようになりました。

素晴らしいもののさまざまを私に教えてくれたのは他でもない周囲の人たちです。心は伝わっていく。昔の私に与えてもらったものを、今度は他の誰かに届けられたら。そんな想いはどんどん強くなっていき、今もお腹の奥底から、沸きあがっては脈打っています。

私体験を綴ることは褒められたものではないのかもしれません。自分語りと言われればそれまでかもしれません。それでも、現実に在る人間だからこその生々しさは、きっとどんな物語よりも多くのリアリティを伴って誰かの心に深くしみ込むのではないかと思うのです。

書くことで誰かを傷付けることは絶対しない。人のために書きたい。私体験を作品に昇華したい。この一年で私は全てを失いました。失ったからこそ、全く新しい一歩を踏み出すことが出来ると思うのです。

そんな決意をここに刻むことで、心に碑を立てることが出来ている自分がいます。これから先、結果は出るかもしれないし、出ないかもしれません。だけど種は植えないと、芽が出ることもないでしょう。

さようなら、苦しみの一年。こんにちは、新しい私。二十八歳と二十九歳の間に跨がる、区切りの手紙でした。読んでいただいてありがとうございました。


過去の文章より(2017年10月8日執筆)


◇あとがき

この文章は、一年前に別名義でnoteを始めた時に書いたものです。今になって読み返すと、これは出来ていないな…というようなことも書いてあってドキリとさせられました。

このあと難病が発覚し、てんやわんやしている間に別名義の活動は強制終了。状況が安定したところで新たに活動を始め、今こうしてnoteを更新しているわけですが……

お休みは挟みつつも、広義での私の作家活動はどうやら2年目に突入したようです。2年目も頑張るぞー!えいえい王!(えいえい王国の王様)

HAPPY LUCKY LOVE SMILE PEACE DREAM !! (アンミカさんが寝る前に唱えている言葉)💞