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[読書体験] 自由に思考するための突破口となる型「××ではなく○○」

研究計画がまとまらずに焦っていましたが、この度、ようやく初稿を書き上げました。苦戦の原因は、強固な思い込みだったようです。

わたしを解放してくれた鍵となる型が、『社会科学系のための「優秀論文」作成術』にありました。

まず中心命題を形づくる

中心命題の型
「××ではなく○○」


ここで、中心命題とは、平たく言えば「言いたいこと」――「論文という作品の心棒」を指します。

自分の中で既に結論が決まってしまっている場合、「○○である」という思い込みから抜け出せないものです。この際、何と比較してそう結論づけてしまったのか、前提条件を探ります。それが、前半の「××ではなく」という部分です。

ここを言語化して記述できると、思考を身体の外に出して、眺められます。仮の結論(仮説 )が妥当か否かは、客体化して初めて、冷静に検討することが出来るものです。


論文という立体作品をイメージする

筆者の川崎氏によれば、論文という作品のイメージは、「彫刻」です。なるほど、天才レベルの彫刻家は、素材から形をイメージし、抜出せばいいかもしれません。

▲例えば自然な岩の形を生かして創る、イサム・ノグチ氏の作品群。


しかし積み上げ式で作る方が、失敗しにくいものです。まずは、本格的な作品に取り掛かる前に、ミニチュア模型(エスキース)の骨格を作成します。中心命題は、その「背骨」とも言える部分なのです。






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