見出し画像

特別な日ではなくても

自分のために心躍る服を着る。

自宅で快適に過ごせる日常着が活躍する一方で、いわゆる「よそ行き」といわれるような、特別な服を着る機会は減っているかもしれません。時節柄、人と会うきっかけや季節のイベントごとが減ってしまうのは仕方のないこと。しかし、日常を過ごす上で、非日常を味わう機会があることも大切であると思うのです。

そこで、特別な服を着るという行為そのものを、ひとつ特別な体験にしてみてはいかがでしょうか。ご紹介する宝島染工の服は、いつもの服に羽織るだけで、いつもと違う自分になれる服。自分のスタイルや普段のファッションに合う・合わないを飛び越えて、着る人を非日常へと連れて行ってくれるかのようです。

秋になれば、1枚羽織るのがちょうどいい日がやってきます。そして天然染料による自然の色は、落ち着いた秋らしい気分も味わわせてくれますよ。

画像1

宝島染工とは

画像2

宝島染工 代表の大籠千春さん

福岡県大木町の宝島染工は、藍染・草木染・墨染などの天然染料を使用し、伝統の染色技術と加工で服作りを行っています。昔ながらの染料ならではの、地味なようで鮮やかな彩度ある色。色を重ねる事によって出る色のとろみ。「侘び」のような独特の雰囲気をまとっています。 着れば着るほど表情豊かに育ち、天然染料ならではの経年変化を楽しめます。

画像3

そして、染めと並んで魅力的なのが、よい生地、よい縫製、よいデザイン。使い手側の視点にとことんこだわった細やかな気配りを感じます。袖を通した瞬間からふわっと優しさに包まれ、脱ぎたくなくなるような着心地の良さが魅力です。

画像4

画像5

画像6

2020年11月には姉妹店・問touで「宝島染工展」を開催しました。宝島染工の服を試着したスタッフたち。いつもとは違う自分に表情もゆるみます。

取り入れやすい1着から。

Bigベスト

画像7

宝島染工オリジナル商品のなかでもロングセラーの定番商品。ベストのようなブラウスのようなトップスで、上からすっぽりと被るゆったりとした一着。綿ガーゼ素材のふんわりとした柔らかさが心地よいです。ゆったりとした袖ぐりや首元のデザインは、優しくしなやかな印象を与えてくれます。

シルクコットン切替シャツ

画像8

こんなに薄いのに、夏は涼しく冬は暖かく着られる。それがシルクの特徴です。シルク繊維は綿の約1.5倍の吸湿性があり、汗などの水分は吸収し衣類の外側に放湿、一方で肌表面の温度は一定に保ってくれます。夏は汗をかいてもサラッと気持ち良く、冬は細かな繊維の隙間に熱を保持してくれるので暖かく着ることができます。

リネン切替シャツ

画像9

宝島染工、定番中の定番シャツ。厚手のリネン生地ならではのサラリとした心地よさがあります。経年で少しずつ色落ちし味わいが増すとともに、生地もこなれてやわらかく馴染んでいきます。緩やかにラウンドした切り替えのデザイン、貝ボタン仕上げと、ディテールへのこだわりに特別感があります。身丈の長いBIGシャツも。

ガーゼショール

画像10

ハーフサイズとフルサイズの2種類です。綿100%のため柔らかくサラリとした心地よさを感じます。年月、着用と共に退色・変化していきますが、独特のなじみによる風合いを楽しめます。

ワイドシャツ

画像11

大きめなシルエットにも関わらずきれいな印象を持つのは、小さな襟や少し透け感のある素材など細部が作り込まれているから。ボタンをせずに羽織れば、風を纏って揺らぐシャツに。

マスク

画像12

まずはマスクで宝島染工の染めを味わうのもいいでしょう。洗って繰り返し使うほど染めは変化していきます。3層構造・立体タイプのマスクで、シンプルな中にも付け心地や仕上がりの細部にまでこだわりが見られます。

宝島染工との出会い

画像13

宝島染工との出会いは2017年。わざわざオリジナルで作っている「パン屋のTシャツ」をどうしても藍染で作りたくて、紹介を通じて出会ったのが宝島染工さんでした。工房を訪ねて染めの相談をするはずが、宝島染工のオリジナル服がかっこよすぎて、それ以来取り扱いを続けさせていただいています。

thus SAZANAMI ダブルワンピース

画像14

ナイロンの生地に化学染料で染めを行なう「thus」シリーズ。外部の工場とコラボして、宝島染工が今まで行なってきた草木染めの技術を生かしながら化学染料で染めています。

KAKU Dress/Skirt/Pants

画像15

KAKUは「しかく」の意味。生産段階でのカットロスを軽減するため、極力カーブを少なく、直線縫製で構成されているシリーズです。デザインは着物のような考え方をモチーフにしており、ギャザーやリボンの調整で着こなしやバランスを変えることができます。

画像16

最初は定番服から取り扱い始め、現在はこうした新作のラインも扱っています。どれも天然繊維・天然染料を知り尽くした宝島染工だからこその、新しい挑戦を感じさせるものばかり。わざわざでも新作を楽しみに、毎回楽しみながら撮影を続けています。

特別な日ではなくても、自分のために心躍る服を選んで着てみる。それをこの秋に体験したいことのひとつに加えていただけたら嬉しいです。

文責>鈴木誠史 写真>若菜紘之

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?