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正義の在り処


 皆さん、こんにちは。好きなヒーローはスパイダーマン。木賃もくちんふくよし(芸名)です。
 ええ。ワタクシ長年、アメコミの沼に落ちてしまったのは、クリストファー・リーブ主演の「スーパーマン(1978年)」だと思ってました。

 しかし、改めて時系列を確認してみると、東映版「スパイダーマン(1978年)」の方が先だったんですよね。あれ? おかしいな?
 だが、スーパーマンは劇場で観ておらず、日本語吹替版をTVで観た事は間違いない。(年齢的に字幕が読めない頃だし、当時の映画のTV放映は早くて1年後ぐらいだった)

 なので、スパイダーマンがワタクシの初のアメコミヒーローだった事になる。


 (´・Д・)」 和製だけどな。


 この東映特撮版スパイダーマンは、日本では度々、笑いのネタにされているが、リアルタイム世代のワタクシから言わせると、


 (´°Д°)」 マジでカッコいい。


 まずヒデ夕樹(ひでた・いつきではなく、ひで・ゆうき)の主題歌が死ぬほどカッコいい。

 そして、特殊撮影がカッコいい。カメラ反転などのトリックを使用し、当時ではかなり高度な撮影技術を使用していた。
 また、登場シーンでは、1カメ、2カメ、3カメ、4カメと時代劇の見得を切るようなカメラワークを使用したおそらく初のヒーロー番組である。


 そして、レオパルドンがカッコいい。


 正直、等身大特撮ヒーロー巨大ロボ史上、最初にして最強のデザインである。
 外人を倒す→巨大化する→巨大ロボで応戦。という東映のお約束を最初に生み出したのがスパイダーマンであり、それだけでも偉大なのに、デザインがカッコいいのだ。うむ。


 あんまり動かないのが難点なんだけど。


 とりあえず、ワタクシ本人は長らく初ヒーローがスーパーマンだと記憶違いをしていたが、スパイダーマン、スーパーマンの順である。この頃はまだ、DCとマーベルの違い(日本で言えばジャンプとマガジンの雑誌の差)もわかっていなかったし、実際、現在のDCが誕生した直後でもある。(この辺の話はややこしいので割愛するが、バットマンを生み出したDetective Comicは、別の会社に吸収合併されて現在のDCになった)

 そんな訳で、なぜスーパーマンやバットマン、ワンダーウーマンは同じ画面に登場するのに、スパイダーマンやハルクは混ぜてもらえないのだろうと疑問に思っていたぐらいだ。
 その疑問を持った事から、X-MENやアイアンマン、ソー、キャプテン・アメリカを知り、どんどんとアメコミの沼に落ちていった訳だが、ワタクシがどれほどアメコミを愛していようと、


 (´・Д・)」 そんなアメコミ話を
 できる奴が誰1人いなくてな?


 てか、コミックスを手に入れるだけで一苦労な訳だ。今と違って、扱ってる本屋がない。見つけたと思ったら歯抜けで揃わないし、全巻あっても一冊一冊がクソ高いから、コンプリートしようとするとエグい事になる。
 おっと。
 話がズレてしまった。

 ワタクシがスパイダーマンが好きになった切っ掛けは東映版だが、原作アメコミを読んで、より一層好きになった。理由は簡単だ。
 圧倒的な強さを誇るスーパーマンも好きだが、スパイダーマンの力はあっても、根本的にただの人間であるって所が好きなのである。強くても万能じゃないし、私生活とヒーロー活動の板挟みで苦しむ。
 自分が力を持っている事で周囲の人間を不幸にしていく。その事実に苛まれながらも、ヒーローとしての確立と、自己の幸福の追求をする。その姿こそが本当にヒーローであり、そして、何ひとつ我々と変わらない、普通の人間でもあるだからだ。


 (´・Д・)」 ってワタクシは思うんですが。


 ちなみに、アメコミヒーローってのはとにかくビジランテが多い。ビジランテ。沢口靖子ではない。それはビオランテだ。ビジランテとは、自警団のことである。

 まあ、アメコミヒーローに限らず、日本のウルトラマンや仮面ライダー、その他の変身ヒーロー物も大概、スーパーパワーを持ち、


 力を持たない人々のため、
 正義感にあふれ、
 正義のために戦う

 (´・Д・)」 自警者なのよね。


 この自警者は力を持ってるから、世のため人のためにパワーを振るまう訳だけれども。

 公的機関じゃないから、無資格なのよね。


 (´・Д・)」 要するに、
 法的に見ると犯罪者なのよ。


 ここで細かい事を言って、何処までが法律の許す範囲か、何処からが刑事事件として犯罪か。民事なら何処まで争えるか。そーゆー話をしたい訳ではない。

 単純に、人間が怪人に改造されていた場合、それが怪人であろうと、ソイツをブッ殺したら、正義のため、人のため、平和のためであろうと、


 (´・Д・)」 殺人犯なのよ。


 他にも重篤なモノから軽微なモノまで、正義のヒーローは概ね、


 (´・Д・)」 犯罪者なのだ。


 わかるだろうか。あくまで「犯罪や事故が起きないように見回る」という自警は許されるが、そこで見つけた怪しい奴をボコボコに殴ったりする権限はないのである。
 だからこそ、ブルース・ウェインやピーター・パーカーは己の正体を隠す。隠して自警活動に勤しむ。
 だからこそ、スーパーマンはクラーク・ケントと正体を偽るのだ。

 そこで考えてみよう。

 現実世界において、

 警官ではないが、個人の信じた正義を執行するために、自分だけが見つけた証拠により追い詰め、自らによる判断で悪人を裁いて有罪! 己の采配で死刑を宣告! 悪人を成敗した!


 (´・Д・)」 ヤバいでしょ。


 なんで社会が三権分立してるか理解できるぐらいに、独断のヤバさが滲み出ている。
 この個人の、正義、証拠、判決、どれが間違ってても大事件間違いナシだ。

 世の中には、そーゆー人が割とリアルにいるから困ったものである。


 (´・Д・)」 え? そんな奴ァいねえよ?



 (´・Д・)」 せやろか?



 では、ここでこれを医療に当て嵌めて考えてもらいたい。

 医者ではないし、別に医師免許も持ち合わせていないが、


 世のため、人のため、己の信じた正しい医療を実行するために、


 自分だけが知ってる特別は治療法を使い、


 自らが病人を治療して回っている。



 (´・Д・)」 結構いるでしょ。


 はい。コレで似非科学や似非医療がいかにダメなのかがご理解頂ける事だろう。

 そして確実に、わからない人も一定数いる事だろう。
 おわかりの人に、これ以上の説明は必要あるまい。だが、わからない人はおそらく、真実フィルターが掛かっていて、理解できない仕様になっている。

 何なら、ココまで読んでいない。読んでいたとしても、まったく論理的でない反論が来ることも承知している。
 だが、あえてたった一言だけ言わせてもらえるなら、つまり、こういう事だ。


 (´°Д°)」 素人如きが、
 しゃしゃり出てくんな。


 いや、素人が知ろうとする(シャレじゃないよ)事は、むしろ良い事である。
 そして、第三者の介入を拒む空間ってのは腐敗しやすい。だから、素人が無関心ではいけないのも事実なのである。
 しかし、ぶっちゃけ根本的な部分で、


 (´・Д・)」 何もわかってない
 素人ってのは、ただの迷惑。


 そして、何かをわかった状態ってのが、資格なり免許って奴なのだ。
 資格を持った人が言っていた、では駄目なのである。免許を持った人が嘘をつかないとも限らないし、資格を持ってるかどうか自体も、確かめる方法が少ないのだから。

 
 だが実際に、自己の信じる正義とやらを振るう人は少なくない。
 その正義とやらが、世間や他人にとって、武器や凶器にさえなるシロモノとは考えもせずに、だ。

 ちょいと考えてみてほしい。


 (´°∀°)」

 たまたま街中で金属バットをフルスイングしてたら、通行人に当たってしまい死亡させてしまう事故が起きた。

 しかし、その被害者は連続殺人犯だった。


 (´°∀°)」 結果オーライよ!



 (´・Д・)」 いや、
 ちっとも良くない。


 これは結果論でしかない。
 他の人にバットが当たっていたら何もオーライではない。てか、そもそも過失致死かも知れんが、バットで人を殺しちゃってる事実に変わりはないのである。
 正しい行いって奴は結果だけではないのだ。
 警察がなぜ「違法捜査」を禁じられているのか。
 相手が極悪人だからと言って、拷問による自供を認める訳には行かないのだ。
 まして、バットで殴り殺していい道理はない。
 確かに、客観性とはあまりにも脆く、あやふやなものである。しかし、それよりも堅牢に見えて、自己の方が、もっともっといい加減で危険なものなのだ。
 だから、
 

 (´・Д・)」 自らの行いに
 正義を求める者は、


 このバットマンなのである。



 (´・Д・)」 念のため申し上げておきますと、コミックスのヒーローであるバットマンのBATは野球ではなく、コウモリのバットです。

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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。