人体を支配するしくみ「体に良い/悪い?効く/効かない?」②
毎週水曜日は、Newton「人体を支配するしくみ」を、見開き2ページずつ読み進めるシリーズです。
今回はP.108~109。
昨日までの自分より一歩だけ成長したいと思います。
カフェインの効果
成長を続ける「カフェインレスコーヒー市場」ですが、一方でカフェインの効果を期待して、コーヒーを愛飲している方が多いのも事実です。
カフェインには期待できる作用も多いですが、本章ではこれらが本当なのかが記載されています。
コーヒーとお茶のカフェイン量はほぼ同量
カフェインは、緑茶・ウーロン茶・紅茶・コーラー飲料・強壮ドリンク剤などにも含まれていて、その量はいずれもカップ1杯(1本)約50mgだそうです。
またチョコレートには、カフェインに類似したテオブロミンが含まれていますが、ここでは区別なく記載されています。
なぜカフェインは様々な効果をもたらすのか?
カフェインの効果はすべて、神経への作用によって起こるそうです。
神経伝達が行われる際、シナプス前部からATPやグルタミン酸が放出されますが、過剰にこれらが放出されるのを防ぐために作用する「アデノシン」をカフェインが邪魔をしているとのことでした。
邪魔が入ると、神経は正常なコントロールができなくなります。
そして、どの神経の調整機能を低下させるかにより効果が変わるとされています。
眠気覚まし ≒ 不眠
眠気覚まし効果は、カフェインが休もうとする脳の神経に刺激を与えることで起こります。
そして不眠はこの延長線上に存在します。
東京福祉大学 栗原久教授によると、一度に300mgのカフェインを摂取すると、深い眠りに入るまでの時間が、平均で18分から66分に伸びただけでなく、深い眠りを得にくくなるということが脳波検査で分かったそうです。
これさえ注意すれば、入眠前のお茶もOK
カフェインは、摂取後に約6時間で分解・排出されますが、夕食時にお茶を飲みたい方は多いですよね。
そこで提案されているのが、「二煎目・三煎目茶」です。
カフェインは水に溶けやすいことから、一煎目茶に多く含まれます。
用意がない場合は、少しもったいないですが、一煎目を捨てるのも工夫の1つかもしれません。
集中力UP ≠ 思考力UP
カフェインには、疲労の蓄積によって落ちた集中力を戻す作用はありますが、その人の持つ集中力を増強させる効果はありません。
また、疲労して落ちた単純作業の効率を上げる効果がある一方で、思考を伴う作業効率は下るという結果報告があるそうです。
加えて栗原教授は、200mg以上を一度に摂取することで、不安などの精神症状が現れる可能性についても本書で触れていました。
「集中力が必要なスポーツ」は要注意!
カフェインは、骨格筋の収縮力や筋疲労への抵抗を高めて、運動能力を維持するのに有効です。
特に、持久力を必要とする競技への期待度は高いとされています。
一方で、微妙な筋緊張が競技に影響を与える、アーチェリー・射撃などではパフォーマンスの低下につながるようです。
またアマチュアプレイヤーの場合は、カフェインが頭痛薬や風邪薬に含まれることに気づかず、その作用の影響を受けてしまっていることもあります。
1日の摂取量の目安
コーヒーに含まれるカフェイン量は、豆の種類や淹れ方によって大きく異なるようです。
コーヒーの種類によるカフェイン量の目安
アラビカ種:約60~120mg
ロブスタ種:約180~270mg
淹れ方によるカフェイン量の目安
ドリップコーヒー:約80~180mg
エスプレッソ:約60~80mg
インスタントコーヒー:約60~80mg
カフェイン摂取量の目安
成人:1日400mg以下
妊婦・授乳婦:1日300mg以下
子供:体重1kgあたり2.5mg以下
いかがでしたか?
私はコーヒーが好きで、1日にマグカップで4~6杯飲んでいますが、一般的なサイズだと、カフェイン量は約60~180mgになるそうです。
成人の摂取目安を超えてしまっているので、これからは少し制限していこうと思いました。
次回(4/10予定)は、「特定保健用食品」です。
次回も新しい発見と出会えますように。
それではまた
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