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人体を支配するしくみ「体に良い/悪い?効く/効かない?」③

毎週水曜日は、Newton「人体を支配するしくみ」を、見開き2ページずつ読み進めるシリーズです。

今回はP.110~111。
昨日までの自分より一歩だけ成長したいと思います。



トクホと機能性表示食品の違い

特定保健用食品(トクホ)について紹介するにあたり、避けては通れないのが、現在世間をにぎわしている「小林製薬の紅麹」です。

すでにメディアで紹介されていますが、この商品は「機能性表示食品」で、トクホとは異なるものですが、消費者としては「体に良さそうなもの」という一括ひとくくりだった方も少なくないと思います。

双方の違いを簡単に比較紹介します。

1. 許可と届け出

  • 機能性表示食品: 事業者の責任で、安全性と機能性の根拠を消費者庁に届け出る。

  • トクホ: 国が個別に審査し、許可を与える。

2. 表示

  • 機能性表示食品: 事業者の責任で、機能性と根拠を表示する。

  • トクホ: 国が定めた許可マークと、個別に認められた機能を表示する。

3. 審査機関

  • 機能性表示食品: 消費者庁

  • トクホ: 消費者庁、厚生労働省

4. 表示内容の公開

  • 機能性表示食品: 届け出た内容を消費者庁のデータベースで公開。

  • トクホ: 個別に許可された内容のみ公開。

5. その他

  • 機能性表示食品: 販売前に安全性と機能性の根拠を準備する必要がある。

  • トクホ: 販売後も定期的な報告が必要。

まとめ

機能性表示食品は事業者の責任で機能性を表示する食品、特定保健用食品は国が個別に審査し許可を与えた食品です。

科学的根拠は薬並みにチェック

トクホの科学的根拠は薬並みにチェックされます。

例:乳酸菌

トクホの許可を受けるには、医薬品と同様に「実験室の試験・動物試験・ヒト試験」と3段階の試験を行う必要があります。

まず実験室で、〇〇菌が腸内で良い働きをするビフィズス菌などを増やすかどうかを試験します。

次に動物試験で、実際に腸内環境(菌バランス)に変化を与えるか?安全性はどうか?などを調べます。

最後にヒトに対して、腸内環境や排便状況の確認、摂取量による効果の違いなどを試験します。

また摂取した物の、どの成分が、どのようなメカニズムで効果を発揮するのかが、証明されていないと許可されないそうです。

さらに試験の有効性は、医学などの専門家からなる調査会で審査されます。

調査会のメンバーによると、「科学的根拠としては、信頼性の高い学術雑誌に発表された論文しか認められません」とのことでした。


いかがでしたか?

トクホの申請費用は、その内容や規模によって大きく異なり、数千万円~数億円もかかるそうです。

しかし今回のような健康被害を考えると、「健康に関する事項」を記載する商品には必ず取得してほしいと願ってしまうのは私だけでしょうか。

次回(4/17予定)は、「ミネラルウォーター」です。

次回も新しい発見と出会えますように。
それではまた

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