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どうして今のテレビは過激な番組をやらないのか?

現在は、コンプライアンスや自主規制などの影響により、地上波においては過激な番組は放送できないと言われているが、必ずしもそれだけが原因ではありません。コンプラのせいでテレビがつまらなくなったというのはあくまで視聴者側が勝手に推測して言い出したことであり、地上波自体の在り方は昭和の頃からあまり変わっていません。他にも過激な番組を制作・放送しない原因はいくつかある。

1.昭和のテレビを知らない若い世代がテレビ局で働くようになったこと

脱衣野球拳というイメージを定着させた「コント55号の裏番組をぶっとばせ!」

現代では既に昭和の時代を知らない世代がテレビ局の社員、スタッフ、プロデューサーになっており、彼らは当然、昔の過激だった頃のテレビを知りません。だから今の規則が守られた厳しい状況の中でも自分たちが作った番組が安定した人気を得ていれば高い給料がもらえるし、問題もないので昔のような過激な番組はやる必要がないという実情があります。

2.コンプラを言い訳にしてネタにしている
昭和の頃と違って現代はテレビの影響力が低下しています。つまり「テレビを批判」したり、「今のテレビはつまらない」などと、テレビを叩く話題が出ると自然と盛り上がる風潮が出来上がっています。そのため、テレビ局側もコンプライアンス(自主規制)という言葉を利用してコンテンツを発信することでテレビ人気を集めようとしているのです。これはネットやSNSでも同じでテレビを批判するツイートなどはページビュー数が異常に増加する。

テレビドラマ「不適切にもほどがある」のワンシーン

テレビの影響力低下→今のテレビを批判する→炎上する・話題になる→コンテンツが盛り上がるという構図です。視聴者がコンプライアンスを理由にテレビを批判してくれれば、批判されてる番組自体が有名になったり、視聴率上昇に繋がることもあり、その場合はむしろテレビ局にとってはプラスになります(逆に収益が増えて儲かる可能性も高くなることもある)。

3.テレビ局側も過激な番組をやれば盛り上がることは最初から分かっている

バラエティ番組で昔のテレビの思い出を語る出演者

これまで散々、過激な番組を放送してきた経験があるテレビ局なのだから今でも過激な番組を作ることは可能である。しかし、視聴率が重要視されていた昔とは異なり、現在はスポンサー重視となっていて広告がどれだけついてスポンサーがどれだけ協力してくれるかが大事なのです。またネット・SNS・動画配信サービスなどライバル(敵)が増えています。その中でテレビは勝ち残っていかないといけません。テレビ局で働いている人たちの生活や給料などの事情もありますからね。そのため過激な番組を放送して非難を受けるよりも今の安定した状態を維持したいという判断となっている状況と言えるでしょう。

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