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コミュニティはどこから衰退するか

コミュニティ(ここでは日常的にひとが集って交流する場のこと)については、これまでもいくつかnoteに書いてきました。

たとえば、こちらとか。

今回はコミュニティがどういうところから衰退していくかというテーマについて、じぶんなりに書いてみようと思います。


結論を先に書くと、衰退を招くのは

コミュニティへの依存度の高さ

つまり同じ面々がずっとそこに居続けてしまう度合いの高さ

だと思います。


じぶんが立ち上げた新しい住まいの形「ギルドハウス十日町」では、これまで50名以上がいっしょに住み、延べ7,600人以上の訪問を受けてきました。

過去に住んだ元住人たちも、まるで第2・第3の実家のように帰ってきてくれます。それは本望ですし、とてもうれしいことです。


ですが、同じような顔ぶれが定着しすぎると、つまり依存度が高まりすぎると、そのコミュニティは衰退に向かうと思っています。

と思うのは、3年以上もの全国の交流の場をめぐる旅のなかで、そうしたコミュニティをたくさん目の当たりにしてきたからです。


だからじぶんは(こう書くと乱暴な言い方のように聞こえてしまうかもですが)すでに巣立った元住人たちにとって居心地のいい場づくりを考えません。せいぜい、たまに帰ってきたときに「やっぱりギルドは落ちつくなあ」くらいにちょっと思ってもらえればいいです。

大事なのは、自身はもちろんですが、そのときどき目の前にいる仲間にとって居心地のいい場所であることだと常々考えます。


なので、元住人からすれば「あのころのギルドとは違うなあ」とか、いろいろ感じるかもしれません。


繰り返して言いますが、そのときどき目の前にいる仲間にとって居心地のいい場所であればと常々考えます。


最近ためしに

「以前のギルドと、いまのギルド、どっちがいい?」

と住人たちに聞いてみました。

そうしたら

「いまのほうがいいですね」

と言われました。

ちなみに、じふんはいつのときのギルドも「良かった」と思っています。


そんなふうにいま目の前にいる仲間を大事に考えていれば、たとえギルドハウス十日町を巣立ったとしても、それ以降もそのひとのつながりで新たな仲間が訪れ、新しい風をコミュニティに吹かせてくれるものです。

そんな状態が大事なのです。

だから4年くらい経とうとする現在もなお、ギルドハウス十日町は10名超の仲間が流動的に住み続けていると思っています。


じぶんが発足させた「Startup Weekend Niigata」という世界的な起業家コミュニティの新潟県版でも、そうです。

もうすぐ11回目のイベントが開催されるうえに12回目以降の予定もあり、そうした企画のたびに5年以上経った現在もコミュニティが広がっていくのを感じています。

このコミュニティにおいても、ギルドハウス十日町と同じように常々考えています。つまり、いま目の前にいるメンバーを第一に考えるんです。

彼らがその場にいなくても彼らのつながりがいまのコミュニティに新しい風を吹かせている限り、衰退はないと言えます。

実際、たとえば第1回~第3回くらいのイベントに参加した初期のメンバーたちの顔ぶれはほとんど見られない代わりに、彼らから「実は紹介されたんです」というひとと会うことが少なくないです。


じぶんのコミュニティを交差点にして、経験値をためてレベルアップしながら冒険の仲間を見つけ、進む道を選んでいき、いまも彼ららしい日常を送ってもらえていれば。

そして何かの折にふらっと元気な顔を見せてくれたり、メッセージを送ってきてくれれば何よりです。しばらく音沙汰なかったら「つまりは元気にしてるってことなんだろうな」と思うようにしています。


メンバーがこのコミュニティに依存しすぎないよう。

そのときどき目の前にいる仲間が居心地のよい場を。

これからも仕掛けていこうと思います。

よかったらサポートをお願いします。もしくはギルドハウス十日町へ遊びにいらしていただければうれしいです。