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【役員インタビュー】短期の業績に振り回されない「中長期に強い経営」の実現がミッション


wevnal(ウェブナル)は創業以来、デジタルマーケティングの新たな可能性を追求し続け、変化と成長を繰り返してきました。現在シリーズBの資金調達も終え、成長フェーズに突入したwevnalは採用活動も強化中。組織規模も拡大する中で新たな局面を迎えています。

注力しているのは、短期の数字に振り回されない「中長期施策の立案」と、組織がスケールする中での「個人戦から組織戦へのシフト」。そう話すのは、執行役員 経営企画担当の加藤征紀さんです。

2022年7月にwevnalに入社し、同年12月に現在のポジションに就任。これまでの約1年半を振り返りながら、入社時に感じたwevnalの魅力とこれまでの取り組み、今後の展望について語ってもらいました。

意義を見失った数字へのコミットから経営を見直した過去

──まずは、これまでの経歴について教えてください。

大学卒業後にIT系のベンチャー企業を2社経験したのち、2008年に広告会社へ入社しました。デジタルマーケティング部門で働きながら、キャリアの後半はグループ会社のマネジメントや経営に携わり、2022年7月にwevnalへ入社という流れです。

──前職では主にどのような経験をされてきたのですか?

入社当時、世の中ではデジタルマーケティングが普及して大きく発展していた時期でした。当初は数億円規模の取扱高でしたが、そこから10年弱で10倍、20倍と大きく成長しました。

私の役割は、成長に合わせて業務プロセスの見直しや人材育成をすること。目標達成をするたびに高揚感を覚えていましたね。ただ、その在り方も規模が大きくなるにつれて課題を感じはじめたんです。

小さなチームであれば効果的だったマイクロマネジメントも、組織が大きくなると逆効果に。誰の何のために仕事をしているのか?という大事な視点が薄れ、目標が単なる数字になってしまったことで社内は疲弊し、結果として、意図しない形で、お客様に迷惑をかけてしまうこともあると学びました。

そうした中で、経営における数字の意味が何かを深く考えるようになり、自分自身のマネジメントスタイルも、根本的に変わっていったように思います。また、聴くことや引き出すことの重要さを今まで以上に考えるようになり、コーチング技術を活用したコミュニケーションを意識するようになります。

2021年頃には転職も考えるようになり、Must(なすべきこと)の中だけで仕事をするのではなく、個人の大きなWill(やりたいこと)の中でMustに突き進める世界を広げたいと考えるようになりました。

──どのような基準で転職先を検討したのでしょうか?

当初はコーチングファームへの転職を考えていたのですが、転職サイト経由でwevnalからスカウトメールが届き、そこでお話を聞かせてもらったことがきっかけで考え方が変わりました。

スタートアップの経営者も大企業の管理職と同じで、マネジメントに悩んでいる。コーチングファームではなく事業会社で自分の知見を活かす道もあるのではと考えはじめました。

──最終的にwevnalへ入社を決めた理由は何ですか?

入社の決め手は2つあります。wevnalは人と組織の成長に力を入れている会社で、私の考え方や価値観にも近い会社であることがわかりました。そして、組織がスケールする中で「個人戦から組織戦」に切り替えていくフェーズであったことが大きな理由でした。

私も前職ではマネジメントや組織開発でさまざまな失敗を経験してきましたので、その経験を活かすことができるのではと考えたんです。

中長期の経営戦略で、組織の成熟度をさらに高める

──現在の仕事内容と役割について教えてください。

経営企画と人事、2つの部門を管掌しています。特にリソースを割いているのが経営企画なのですが、一般的にイメージされる仕事とは少し異なるかもしれません。

私は“Chief of Staff”のような立ち位置で、拾えるボールはできるだけ拾いつつ、代表やCOO、CFOの意思決定のサポートをしています。過度に短期の業績に振り回されることなく、中長期の盤石な経営基盤の作り込みに集中してもらうことが狙いです。

組織に対してのアプローチも同じで、経営陣が本来やるべき仕事に集中できるような環境づくりを心がけています。

例えば、社内で過度なコンフリクトが発生した際の「議論の収束」や「合意形成のサポート」などです。チームファシリテーターの役割を担うことで、社内のコミュニケーションをスムーズにしているんです。

──加藤さんの中で、印象に残っているエピソードはありますか?

wevnalは今年、もともと主力だった広告代理店事業を譲渡し、自社プロダクト「BOTCHAN」を展開するSaaSビジネスにフォーカスする決断をしたんですね。こうした、ドラスティックな事象を見て「wevnalらしい」と思いました。

代表の磯山とは「我々はどこを目指しているのか?」という議論を重ね、会社の方向性を明確にしました。掲げてきたミッションやビジョン、バリューがあり、何よりもwevnal(Web+Wave+Signal)という社名が示す、根本的な意味は何なのかと。

その時に「変化の激しいデジタルマーケティング業界の中で、お客様に光を届けられる灯台の役割を担おう」と定義を再確認したんです。それであれば極端な話、この価値観や考え方から外れなければ何をやっても大丈夫ということになります。

この土台があったからこそ大胆なピボット(路線変更)に対して意思決定ができたように思えます。

私も今回の取り組みを通して、入社前に描いていたような、会社のビジョンと個人のWillを両立させる経営に向けて、1つの具体的な働きかけができたと感じています。

バリューを軸に、一人ひとりの生産性が高い組織へ

──wevnalは今、個人戦から組織戦に切り替えるフェーズだというお話もありました。課題に対してどんな取り組みをしているのでしょうか?

行動指針であるバリューの磨き込みとミドルマネジメントの育成。密接な関係にあるこの2点が、今後の成長ドライバーになると考えています。

バリューは「Professional」「Challenger」「Honesty」「+One」の4つで構成されていて、メンバーはこれらを自由に解釈・定義し、行動することでスピード感のある事業成長を実現させてきました。

特にミドルマネジメントは状況に応じて自ら判断する、強いリーダーシップが求められてきたと思います。

しかし、規模が大きくなると個人のリーダーシップに委ねるやり方では、優秀なリーダーが増え続けない限り組織に与える影響も相対的に小さくなってしまいます。メンバーが10倍に増えたとしても、生産性は七掛けかもしれません。

生産性を大幅に引き上げるためには、明確なバリューを軸にしながら、個々のメンバーがクリエイティビティを発揮する。そんな環境づくりが大切だと私は考えています。

──前職での経験がまさに活かされる部分ですね。

とりまく経営環境はその時々で異なりますので「こうすれば成功する」というものはありません。ただ、経営やマネジメントについては前職で多くの経験を積んだので、「こうすると失敗する」というのはわかります。そこでの知見を踏まえながら、一つひとつ取り組んでいきたいですね。

変化を楽しみながら、柔軟にキャリアと向き合えるか?

──これからのwevnalでは、どんな人が組織にフィットすると考えますか?

バリューの「Honesty」に通ずることですが、何か失敗や問題が起きたとしても誰かのせいにすることなく、自分自身が何を変えると、物事がもっとより良い方向に進むのか?を常に考えられる人は成長できると思います。仕事やキャリアだけでなく、生き方など全般で言えることかもしれませんね。

あとは、キャリアドリフトの考え方も大事だと思います。神戸大学大学院の金井壽宏教授が提唱した概念で、簡単に説明すると、次に進みたいキャリアの方向性だけを決めて、あとは流れに身を任せてキャリアを積んでいく考え方です。

変化が激しい時代だからこそ、やりたいと思うこと(Will)を大事にして、節目のキャリア以外の部分では多少の行き当たりばったりも良しとする。そういった柔軟な考えを持つ人がwevnalには合っているんじゃないかなと思います。

変化を楽しんでいける人と一緒に働けたら嬉しいですね。


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