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019モンブランとシンボルとパーマカルチャー

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「「ケーキ食べてた(?)」わね?」

                 

 甘い香りを感じた私とシェリーは同時につっこんだ。

                 

「ええ――美味しいモンブランつくってたの」

                 

 私とソファは無類のモンブラン好きで――『モンブランLab』なる、さらなる美味しいモンブランの表向きは研究と評して――モンブランを食べ歩いて――きた。

                 

 私――はスウィーツを食べるだけだけれど、ソファはお菓子づくりが好き。メレンゲの気持ちもわかるほどに――。

                 

 そのうちモンブランLabは満足いった成果として――モンブラン専門店を経営し――社会にも還元――するかもしれない――。

                 

「「「さぁはじまるわよ」」」

                 

 まずは核心、コアとなるフリースペースをつくりつつ、睡眠専用スペースをつくる。

                                                                             

 以前、私――が今のクランにめぐり逢う前に――コミュニティを初めてデザインした時は、休眠地を厚意でフリーに借りられた畑が開墾された。


 土地の真ん中に、空から見て丸い空間を設けてクローバーを植えた。

                 

 その上に座れるように。そしてその周りに元々あった木のベンチを、四方に配置。その周りにバウムクーヘンのように花壇をつくり――出口は十字――つまり花壇は4つのバウムクーヘン。

                 

 その周りは通路空からみて丸い通路とベンチ、そしてその周りにバウムクーヘン型した畝の畑。そしてその周りは一般的な長方形の畑にデザインされたのだった――。

                 

 やがて花が咲き――中心ではバーベキューしたり――こどもたちは走り回ったり――出来立ての野菜をほお張り、時には畑をこわしたりして――笑顔も咲いていた。

                 

 さらには海外――イギリス――パーマカルチャーのメッカのひとつ――トットネスから見学にきた。パーマカルチャーとはエコシステムを参考に、この翻訳はどうかなと感じるが――サステナブル――持続可能な生活――生き方を求めるコミュニティ運動と言っておく。

                 

 併設されているビニルハウスも利用することができ――

そこではお花や野菜も販売したり――メンバーには渡したり――色んなイベントもした――食事会や映画上映会もあった――。寝袋で眠ったり。少し記憶の片隅にしまっておいたせいか、他にはあまりおもいだせない――。

                 

 しかし――大きな問題があった――大きな音が出せない為――踊ったり――歌ったり――演奏したり――即興セッションが禁止されていたのだ。

                 

 これはコミュニティの根幹に関わることであった。しかし壁――はなくビニールなのだ。防音は期待できない。

                 

 何かしら方法はあったのかもしれない――。でもその時はできなかった。

                 

 やがてコミュニティも盛り上がってきたころ――畑はこちらが直に借りられていたが――併設のビニルハウスなどのスペースの借り主が…………………。

                 

 私たちは当時、権利をもったステークホルダー(利害関係者)の心をつかめて――なかったのだ。借り主は旧来型の商売思考が強かった。

                 

 薔薇を育て葡萄をつくるやさしい地主もふくめ、借り主ともミーティングも重ねた――。しかし私たちはどこか諦めていた。季節が十以上は過ぎたかどうかの頃――私たちは追い出されることになった――。                 

                 

 行政の環境課との連携――NPOを作ってくれとたびたび引退の近い、課の長から要請されたこともあった――。ただ私は当時――その組織形態に興味は向かなかった。なんとなくブロックチェーンのようなつながりがいいとおもってた――のかもしれない。一存で断った。

                 

 やがで議員になる者が食育を中心に、施設を利用したいと申し出たが、借り主は断った。彼はビジネスモデルの話をした――。私はコミュニティモデルの中にビジネスモデルがあると彼に説いた。共有でき彼は吸収して――視野が拡がった――。

                 

 私たちは音楽を禁止された頃にすでにもうそうなることは決まっていたのかもしれない――。円形スペースのクローバーの上でちょっとしたライブをひらきたかった……。

                 

 しかし――私は円形スペースで踊っていた――。野菜や花、菌たちに見守られながら踊っていた――。穏やかな風が吹く――ここちよい、とある日に――。

                 

                 

 当時言葉もまだ日本に存在しなかったシェアリングエコノミーを中心としたコミュニティは、通帳型の地域通貨は導入を見送ったが、ギフトエコノミーのお金もからむちょっとした実験もできたりした。

                 

 お金の共有――循環も心がけ、一定の成果もみられた――。必要のないあげられるものはギフトした。そこにお金も置いておいた。お花屋さんのお客として来場していた親子のこどもは欲しがった。その母親は警戒した――。


                 

 しばらくすると――コミュニティのシンボルであった円形スペースは――畑を借りられる権利を譲った者が――普通の畑にしていた――。

                 

 しかし――そのコミュニティのコアシンボルで円形魔法陣でもあるアルゴリズムは残っていたのだ――。

                 

 月日を重ね――最適化を重ねて――いつの日か球体魔法陣型アルゴリズムに進化していた――。

                 

 とある211、神武天皇が即位したと言われる建国記念日に、一度アルゴリズムは完成した――。

                 

 そしてまた最適化がくりかえされた――。

                 

 思えば1stインパクト――無限宇宙に吸い込まれそうになった時、一度そのアルゴリズムを垣間見えていた――。しかし、その感覚《クオリア》は永く続かなかったのだ――。

                 

 しかし――今回、私たち――は確かな手応えと自信に満ち溢れていた――。

                

 仮想空間にリンクしている私たちは意識が自然と『Sync/同調』した――。



 『『『『『『さぁ!今度こそ始めようか』』』』』』









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