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蕎麦屋通い

ー夫婦のブーム

蕎麦そば屋で酒ー。ここのところ、わが夫婦のブームになりつつある。蕎麦が出てくるまでに飲むビールとつまみ。そして、ちょうどジョッキが空くころにやってくる蕎麦。この組み合わせは、癖になるほど美味い。今や、それが二人の共通の感想になっている。そして週末になると、馬鹿の一つ覚えのように夫婦そろって蕎麦屋に出かけている。

蕎麦前

ビールとつまみを楽しんだ後、蕎麦を食べると、ことのほか蕎麦を美味しく感じる。蕎麦が出てくるまでの間に酒とつまみを楽しむ江戸っ子の風習を「蕎麦前そばまえ」というが、実に素晴らしい文化だ。

コース料理では、メーンディッシュを堪能するため、食欲を増すための前菜やオードブルが欠かせない。蕎麦前はちょうどその役割を果たしている。普段よりも美味しく感じるのは、そのおかげもあるだろう。

吉祥庵(目白店、東京都豊島区)。蕎麦前は酒がグラスビール、つまみは天ぷらとブリ丼。神田まつや(本店、同千代田区)。蕎麦前は酒がビンビール、つまみは蕎麦味噌そばみそとじゃこ天。両店ともに、実に美味しかった。

いずれも知られた蕎麦屋のため、蕎麦それ自体も掛け値なしに美味しい。だが、それを最大限引き出しているのが蕎麦前と考えると、蕎麦前選びが当たったと言えるし、今後の蕎麦前選びにも力が入る。

ボリューム

夫婦揃って蕎麦屋に出かける頻度が増えるにつれ、夕食の卓に奥さん謹製きんせいの蕎麦前と蕎麦が並ぶ回数が増えた。尋ねると、どうも蕎麦前の研究を始めたらしい。実に熱心なことだ。ただ問題もある。

謹製の蕎麦前はボリュームがすごい。それだけでお腹一杯だ。

(写真:『りすの独り言』トップ画像=りす撮影の画像を基にりす作成)

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