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ひらがなエッセイ #32 【み】

    日本放送協会が1961年より放映している五分間の音楽番組を小さな頃から好んで視聴している。その番組の名前は【みんなのうた】今でも絵本や童謡、絵を描く事や歌を歌う事が好きなのは、この番組のお陰なのかも知れない。こういった良質な番組は、長く続けて頂きたいものである。よくわからないスポンサーの洗脳番組ばかりじゃ、やり切れないぜ。

    ある夜の事、ねこたちがビルの地下のゴミ箱で生活の改善を決議した、と始まる「44匹のねこ」と言う歌は、小さな頃聞いていたのか、誰かが口ずさんでいたのか、よくわからないが、頭の中をぐるぐるとメロディと猫の絵が駆け回って離れない、私にとって印象的な曲である。

    元はイタリア民謡か何からしいのだが、私は日本語訳されたこの曲の歌詞と軽快なメロディが好きなのである。生活の改善を決議した、なんて良い響きなのだろう。私ならば安易に議決した、と書いてしまいそうな所だが、それではメロディとの間に違和感が生じる。大団円を大円団と発音した方が良いみたいなもんか。

    まぁ、そんな事はどうでも良いんだが、生活の改善を決めた猫達が、胃腸薬を飲んだりして清潔で健康的な生活を志したが、結局空腹に耐えられずにゴミ箱に突進して行く、と言うストーリーに私は胸を打たれたし、今でも胸を打たれ続けているのである。他にも沢山の名曲がこの番組で紹介され、私の胸の中に生き続けている。

    さぁ、元気だせ、みんなやどなしニャンコ。

    宇宙船地球号、この世界は束の間の幻さ。

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