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[発想源通信] 2023年10月号

「発想源通信」は、この『マーケティング発想源』をはじめとする「ビジネス発想源」シリーズに関係する諸連絡やコンテンツのご紹介などを、学級新聞的にお伝えしていくコミュニケーション記事です。

気楽に読んでいただければと思います。


■「歴史発想源」電子書籍版、新作2冊が登場!

歴史上の偉業から現代の経営やマーケティングのヒントを探るビジネスコンテンツ「歴史発想源」

毎週土日配信のメールマガジン『ビジネス発想源 Special』にて8年にわたって連載をしてきましたが、過去の連載は次々に電子書籍化しています。

今月、「歴史発想源」電子書籍版の新作がamazonのkindleストアにて取扱開始となりました。それも、2冊同時!

今回の2冊の章はどちらも、「長期経営の基盤を築いた名臣」が主人公であるという共通項があります。

経営者にとって、自分の引退後もずっと続いていく会社を長期的に発展させる仕組みを作ることは大きな課題。その課題を解決に導くためのヒントが多く見つかります。

その2冊をご紹介。


■『信義の経国・室町幕政篇 〜細川頼之の章〜』

足利尊氏が室町幕府を開くも、朝廷は北朝と南朝に分裂し、各地で両派に分かれて戦争が絶えず起こっていた南北朝時代。

そんな時に、中国管領・四国管領として古豪大名ひしめく中国地方や四国地方を瞬く間に平定し、室町幕府管領として足利将軍家の権威確立を手堅く演出し、室町幕府の230年にわたる長期経営の基盤を築き上げた名臣・細川頼之(ほそかわ よりゆき)。

2代将軍・足利義詮からの指名で、幼くして3代将軍となった足利義満の後見人・教育係となり、幼将軍の代わりに幕政改革を主導。足利義満は細川頼之の演出で太政大臣にまで上り詰め、細川頼之の路線を継いで室町時代の最盛期を作り上げていきました。

南北朝統一、日明貿易の開始、花の御所や鹿苑寺(金閣)の建造など、足利義満は室町幕府の大成者であると歴史の授業では習いますが、その政治路線のレールを作ったのが、管領・細川頼之でした。

「室町幕政篇」ではこの細川頼之を主人公に、組織の長期経営を実現させるためのポイント、また組織におけるトップとナンバー2の理想的な関係性などを見ていきます。

・『歴史発想源/信義の経国・室町幕政篇 〜細川頼之の章〜』


■『改革の萌芽・文治政治篇 〜保科正之の章〜』

関ヶ原の戦いで勝利した徳川家康が開府した江戸幕府は、2代将軍・徳川秀忠に引き継がれて幕藩体制を確立し、3代将軍・徳川家光の治世で徳川将軍家と各大名の支配関係は明確化していきました。

これまで武力によって諸藩や庶民を押さえつけていた武断政治から、法と道徳により諸藩や庶民を支えていく文治政治へと変わっていかなければならない安定期。この文治政治への転換を主導し、265年もの長きにわたる徳川幕府の長期経営の礎を築いたのが、初代会津松平藩主にして大政参与・保科正之(ほしな まさゆき)です。

2代将軍・徳川秀忠の御落胤として高遠藩の保科家の養子となっていた保科正之は、徳川家光に見出されて幕閣の中核を担うようになりますが、幼い4代将軍・徳川家綱の後見人となって幕政を取り仕切ります。

明暦の大火の直後には大掛かりな都市計画を実行し、江戸の町を急速な発展に耐えうる都市へと変化させ、後の国際都市・東京の礎を作ります。また藩主となった会津藩は善政を続け、幕末の松平容保もその遺志を継いで最後まで徳川家に忠義を尽くしました。

水戸藩主・徳川光圀、岡山藩主・池田光政と並び、江戸前期の三名君の筆頭として称えられている保科正之。「米沢再建篇」で主人公として描いた、江戸中期の名君として知られる米沢藩主・上杉鷹山も、保科正之を希代の偉人として敬っています。

「文治政治篇」ではこの保科正之を主人公に、組織の長期経営を実現するために必要なことややってはいけないこと、従業員やお客様を守り続けていくために必要なことなどに焦点を当てています。

・『歴史発想源/改革の萌芽・文治政治篇 〜保科正之の章〜』


細川頼之も保科正之も、どちらもトップが3代目あたりの幕府統治の初期段階で、長期政権の基礎を確立したという共通点があります。

似たような存在として、2022年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』でもその人生が描かれた、鎌倉幕府の執権の北条義時がいますが、北条義時は源頼朝に始まる将軍家を抑え込んで執権の主導による政治を確立した、いわばトップの座を手にした人物です。

それに対して細川頼之や保科正之は、トップに近いナンバー2の位置にいながら、常に裏方としてトップである将軍家の権威高揚を支えた存在でした。

朝廷や公家に比べると武家が見下されていた当時に、武家政権である幕府がいかに朝廷内でも大きな存在となり、より良い政治をしやすくなるのかを考えて、実行していく。

それは現代の会社経営で言えば、ブランディングの領域ということになるでしょう。

「室町幕政篇」「文治政治篇」はまさに、会社を永続的に発展させていくブランディングの考え方を学べる好材料です。

ぜひご活用いただければ嬉しいです。


■編集長の独り言

ここからは、編集長による編集後記的な独り言タイムです。(オフレコでお願いします)

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