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Jazz on a Summer's Day ‐ 真夏の夜のジャズ - 1959

昨日レディースディにて、映画館(池袋)で観てきました。
(夕方からの一回上映だったんですが、空いてたーっっ汗)

いやさDVDは出ているし、YouTubeでも全編UPされているけど、やっぱり大画面とステレオの大音量で観た方が、こうした音楽ものは、とくにライブで聞くかの如くの臨場感を味わえるので、映画館で観て正解だったかな~

ただ映画の料金は高いよねっっ

おかげでレディースディ以外は観に行くことが出来ません。
思うに…価格が釣り上がったことが、かえって映画ファンも含めて皆の映画館離れを促進したように思います。

私の学生時代は、
千葉でも二本立てで一本の映画料金でしたから…遠い瞳

映画音楽以外のインストゥルメンタルは苦手だ~といいつつ、エリック・サティとかジョージ・ウィンストンとか、フジコ・ヘミングの演奏とかは好きだったりするし。
実はジャズも好きだったりするんですよ~

ボーカルが入っていてもいなくても。

とは言うものの…まったく詳しくないんですけどね。
友人のお姉さま(すでに古希)はとても詳しく、若い頃及びお子さんが小さい時には家族でマウントFujiで開かれる野外フェスとか、ジャズ喫茶やジャズバーに足を運んだ通な人がいますけれども。

さて「真夏の夜のジャズ」

これ後世に残すべき貴重なフィルムだと思いました。マジ。第五回ニューポートジャズフェスティバルの、ドキュメンタリーフィルムなんですけれども…

ジャズライブ(演奏)だけでなくて、オーディエンスの反応とか様子とか、練習風景や周辺の住人のフェスティバル時の非日常ぶり、ニューポート(湾岸)ということもあって並行して行われていたヨット大会の様子とか…ビーチで休暇を過ごす人々の風景とか…

なんかね~
そういうのがものすごくいい味出しているんです!

時代を表しているというのかなー

この頃はまだ公民権運動より前で、地域によっては黒人差別も酷くて、有名なミュージシャンや俳優であっても、グリーンブック以外の宿泊施設やレストランは使用出来ず、同じバンドの仲間であっても黒人と白人は一緒に泊まれず…

黒人専用のラジオでしか曲を流してもらえず、
テレビでゲストとして出たとしても、
カメラに映らないところでは罵声を浴びせられ、
控室も用意してもらえず、車の中で待機させられて…

舞台の上では喝采を受けても、
一度舞台を降りた瞬間には差別の中に放り込まれて、

ルイ・アームストロングもビリー・ホリディも、
ジャクソン・ブラウンもエラ・フィッツジェラルドも
アレサ・フランクリンもチャック・ベリーも、
リトル・リチャードもファッツ・ドミノも‥‥

とにもかくにもありとあらゆる黒人ミュージシャンが、
非人間的な屈辱的な扱いを受けるばかりだった時代。
(かのマイケル・ジャクソンも、白人層からはジャクソンズ時代からひどい差別にあってます)

Billie Holiday 「Strange Fruit」 1939

けれど、ステージでだけは認められた。
白人の仲間と共演出来て、
普段は自分たちを蔑む、白人から拍手を受けられる瞬間。

どうしてアメリカでは、ミュージシャンが政治的主張をしっかりするのか…それは元々の土台や個人や民族としてのアイデンティティ、社会の仕組みが違うからというのもあるんでしょうけど。

自分たちの生きる権利を守っていくために…声を上げる必要性のある社会に、彼らが生きてきたからというのも大きいのでしょう。

だからこそ、黒人の歌うジャズやブルースは、
魂の奥底に響く何かがある。

耐え忍んできた哀しみや苦しみを押しのけて、
明日への希望の火を灯す、未来に託した何かが・・・

てなわけで、顔は笑って心は泣いてなサッチモの歌…
いつ聞いても味がありますね。

そして、チャック・ベリーというとロックのイメージなんですが、なんか出てまして…この人はまだ存命で今もあまり容姿が変わらないです(これを書いた当時はまだご存命でした)

でもって、このフィルムを見るまで知らなかったのですが、チコ・ハミルトンというジャズドラマー。

良かった~彼のドラムもだけど、この時のメンバー
そして「ブルーサンズ」という曲、サイコー!

ジャズというには少し毛色の変わった味のある幻想的な曲。お気に入りの一曲がまたひとつ増えました

Chico Hamilton Quintet 「Blue Sands」1956

そしてジャズの曲では
「テイクファイブ」なんか一番好きですねー

とっても格好よくて洒落た都会の曲です。

Dave Brubeck 「Take Five」1959

いやさ、この映画、フェスには出てませんけどねっっ

バードことチャーリー・パーカーも、
好きなジャズミュージシャンの一人です。

Charlie Parker「The Bird」1947

ジョン・コルトレーンも忘れてはいけませんね。

John Coltrane「My Favorite Things」1961


もちろんサッチモも大好きです。

Louis Armstrong 「What A Wonderful World」1967

サッチモとエラのデュオも素敵です。

映画「ポギーとベス」 ジョージ・ガーシュインの「サマータイム」はエバーグリーンの名曲だし。


サー・デュークことデューク・エリントン。スティービー・ワンダーが彼のことを歌った「愛しのデューク」もいい曲。

スタンダードなナンバーの「A列車で行こう」

Duke Ellington「Take the A Train」1939


グレン・ミラーと言うと、夫婦愛を描いた、
映画「グレン・ミラー物語」が忘れられませんね。

たくさん名曲あるけど、やはりこれかなあ。

Glenn Miller 「Moonlight Serenade」1939

二曲続けて、「スウィング・ガールズ」な選曲だww

ベニー・グッドマンと言えば、
言わずと知れた「シング・シング・シング」
これ出だしからテンション上がりますよね。
自然と体がリズム取っちゃう、ゴキゲンで大好きな曲♬

Benny Goodman 「Sing Sing Sing」 1957

なので
「スウィング・ガールズ」には、ドはまりしましたよ~何回も観た DVD買っちゃったw

「スウィング・ガールズ」2004


カウント・ベイシーの代表曲ってなんだろう。
とりあえず「パリの四月」かなあ…

Count Basie 「April In Paris」1956


マイルス・デイビスは、私にはイマイチではまれなかったかな。音が好みに合わなかったというか。
村上ポンタ秀一さんのライブには、招待してもらった友人に連れてってもらって、行ったことあるんですが、
もーめちゃ良かったです💛

思うに、ジャズのライブでは絶対お酒必要w

幕間ではなくて飲みながら聞きたいっっ

Blue Lagoon-Ready To Fly 村上”ポンタ”秀一 with 高中正義

上記のは、高中正義さんとのセッションですね。

ポンタさんのライブに行ったとき、ああ、ジャズって楽器同士のおしゃべりなんだって思いました。
例えばドラムが…

「俺はこうやるぜ、さあ お前はどうだ?」と
ベースに問いかける。それに対してベースが…
「これが俺の熱いハートだぜ!」と出て…
「そうきたか、じゃあ俺はこうだぜ」と…
ピアノが熱く語り始める。

そして「お前らに負けるかよ」みたいに、トランペットやサックスなども挑戦状を叩きつける

・・・みたいな。

なんかそういう掛け合いっていうのかなあ、それが他の音楽と違って自由なんですよね。して、ちゃんとまとまっているの。アンバランスでは無くて、ものすごく絶妙に心地よい一期一会のセッションが生れてさ。

なんかそのあたり、オリジナル曲をちょっとライブ風にアレンジして演奏する…とかそういうのではなくて、その時の気分とメンバーで、いくらでも曲が味付けされて変わっていくのよ。そこにオーディンエスも加わっている。

そこがジャズのいいとこであり、醍醐味だと思う。
他のジャンルの音楽にはないところ。

ほらクラシックって指揮者ありきだし、リハーサルと同じに譜面通りに、完璧に揃えて弾かないとダメなジャンルじゃないですか…そういう意味で退屈なのかなあ。

ジャズの良さはレコードではなくて、ライブならではの味わい、一期一会のステージにその良さがあるって感じかも。

それをね ポンタさんのライブで教えてもらったなあ…
とっても素敵なライブだったなあ。

もっといければ良かったなあ
もう聞けないのが残念だなあ

でも、あの日あの時に行けて良かったなあ…

そしてジャズをバックボーンとしたピアニストの人が、たまにロック系のバッグバンドにいたりするんですけど、やっぱりテクニックというかソウルがめちゃすごいんですよね~

もうねっっ 半端ない技巧を持った人ばかり。

Dr. John 「Such a Night」1973

リンゴ(スター)が日本にきた時のドクタージョンも、
惚れてまうやろー!って技量の持ち主だったんだけども。

ジョージとクラプトンが連れてきたピアニストがね。
それを超えてた。もう目玉が飛び出るくらい凄かった。
名前が解らないのがカナピー

超絶技巧っていうのかなー 
クラシックの世界ではないけど。
あの人本当マジかっこいいし、すごいの一言しか出ない。
頭より高い高さから、鍵盤叩くんだよ、しかもメッサ早い。 すげぇ、パフォーマンスだった。みんな仰天してた。
それでて音がすんごくしっかりしているのよ。

あんなん見せられて聞かされたら、日本のピアニストやミュージシャンなんてみんなヘタレでクソに見える。

クソというか、
子供のお遊びにしか思えなくなっちゃったもん。


…てなわけで、ジャズについてはかなりのミーハーで、
有名どころや有名な曲を触り程度知ってる程度で、
あんまし深く掘り下げては聞いたことないんですけども。

バーとかでは欠かせないBGMですよねっっ?
って、どんなマトメだよ。


F2blogに書いてあるものを、訂正・加筆・リンク修正の上、こちらに再度マガジンとしてまとめてUPしています。

「My Favorites〜音楽のある風景」
 2020/09/10 掲載記事より転載


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