和食×ワインはまだまだ定着はしていないと感じている最中のこと。
仁さんから「提供する側ももっと勉強したい！」というありがたいお話をいただき、ワインを持ち寄りながら実際に料理と食べ合わせをしてみました。

今回は生もの以外の「蒸す、焼く、揚げる、煮る」があるお弁当形式で。
メニューはこちら
鶏胸肉のチーズ巻おかき揚げ
浅利しんじょう
ピーマンジャコ炒め煮
菊花のお浸し、イクラ
出汁巻き玉子
昆布山椒煮
葉わさび浸し
きんき風干し炭火焼き
栗渋皮煮
さつまいも茶巾
鰊煮
秋刀魚うま煮
里芋と牛肉煮
サツマイモ煎餅
銀杏、零余子の素揚げ
毛ガニクリームコロッケ
落鮎昆布巻
蕎麦寿司

美しい和食ですね～！！

持ちよりワインとその特徴は
①南アフリカ／ウェスタンケープ シャルドネ主体のスパークリング
低アルコールと高い酸味、発泡
②ドイツ／モーゼル リースリング
低アルコールと高い酸味、柑橘の風味
③アメリカ／カリフォルニア ピノノワール
高アルコール(14.5%)と凝縮した赤系の果実味、樽由来の風味
④フランス／ボルドー　カベルネ主体
中アルコール(13.5%)とピーマンのような品種由来の風味、やや多い渋み

いざ始めて気づいたのが、品数があるほど気づきが多いメリットの反面、合わせ方が無限大に広がり着地点が見えなくなった！！！！
(次回の課題です)

会場が盛り上がったのが、
サンマ／キンキ／鮎、3種の魚とボルドーを合わせた時の生臭さの出方の違いです。

一説によると、赤ワインに含まれる鉄分（二価鉄イオン）が魚の不飽和脂肪酸を促進させたり、過酸化脂質と反応すると生臭さの原因となる

そうです。
調理法やワインの醸造過程でも変わるので、一概に赤ワインと魚介が合わないとは全く思いません。

ペアリングの種類として確認できたのは、
★ワインが料理にない要素を補う
例）レモンのような酸味を持つリースリングは、後からフレッシュレモンをかけるように鶏胸肉のチーズ巻おかき揚げと合わせて

★料理の味わいとワインの風味の似た要素を合わせる
例）ピラジンを感じるワインとピーマンのじゃこ炒め

★高いアルコール度数や樽の風味のメリット(油分との相性)／デメリット(料理の繊細な部分をマスク)を理解する
例）14.5％でヴァニラのような風味がするピノノワールは、単体で飲めば果実味・酸味とのバランスはよかったがあさりしんじょうなどの繊細な和食の味や、昆布の旨味を感じさせにくくしていた

★泡で広がる和食ペアリングの可能性
魚卵にも合わせやすく、全く合わないという料理はなかった。一方で客層や提供ワインの価格帯によってシャンパーニュ以外の高品質な泡(一例として醸造方法で瓶内二次発酵を選択しながらも低価格帯など)へのアンテナもたてておく。

反省点も沢山あった今回のペアリング検討会ですが、このように飲食店様のワイン研究や提供のしやすさサポートは私の本当にやりたい事の一つです。
それに伴ってワインリストの作成(既存販売ワインをお客様に分かりやすくするためのメニュー作成)など請け負っています！

どんどん精度を上げていくよう頑張りますので、お気軽にご相談ください。

旬魚旬菜 仁さんは、大好きなお店なので皆さんもぜひ仙台にお越しの際はお立ち寄りくださいね✨

ミシュランガイド宮城版にも掲載されている「仁」の店主、
仁さんはみやぎ食材伝道士三つ星や美術品商も取得されています。
丁寧に仕込まれた味わい深い和食と、使用される食材・器のストーリーにまで終始ワクワクするお店です。


旬魚旬菜 仁様 店舗情報
【場所】
仙台市青葉区本町3-6-5
フタバビル1階

【営業日・時間】
完全予約制
午前からでもご希望があればオープンいたします
tel: 022-797-7702

【お食事】※すべて税込み価格
◆コース
7,700円／10,000円／15,000円

◆御弁当・酒肴折
3,500円／5,000円
(前々日までのご予約ですが、要相談)

ここまでお読みいただきありがとうございました！

with wine　唐田