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子どもの脳を伸ばす方法②目・肌・口を使った関わり方


こんにちは。子育てママのゆきです。
今日は前回の続きで具体的な赤ちゃんへの接し方についてお話していきます。

↓↓↓前回の内容はこちら↓↓↓

目:アイコンタクトの重要性

赤ちゃんに愛情を伝える方法の一つが、見つめること。
他の動物と違って、自力でおっぱいを飲んだり、お母さんにしがみついて移動し危険から身を守ったりする力を持たずに生まれてくる人間の赤ちゃん。
抱っこされることもあるが、寝かされている時間が長いです。
そのため、赤ちゃんには生まれた時から自分を世話してくれる存在に注意を向け、働きかける力が備わっているといいます。

赤ちゃんが泣き出せば、「どうしたの?お腹がすいたの?」とミルクをあげたり、オムツが濡れていないか見てあげたくなります。
こうしたやり取りを繰り返すことで、赤ちゃんはお母さんを信頼し、積極的に働きかけるようになります。

目を合わせて話しかけ、あやすのが人間の子育ての特徴ですね。
親の目を見つめて笑う赤ちゃんには、人への信頼と注意力が育っています。

実はこれが学習の原点にもなるのです。

学習の原点”社会的参照”を培う

生後9か月頃には何か見知らぬものに出会うと、親の方を振り返るようになります。
これは親の表情や反応から情報を得ようとする行為で『社会的参照』といいます。

赤ちゃんをベビーカーに乗せて散歩しているとき、犬とすれ違ったら、興味深そうに見つめ、振り返る赤ちゃんに、「大きなワンワンがいるね。」と話しかけましょう。
こうしたやりとりを繰り返すことで、犬というものを学びます。

赤ちゃんは親の言葉を通じて世界を理解する

重要なのは、言葉を持つ前の赤ちゃんは、親の言葉を通じて世界を理解していくということです。
あるものに目を向けても親に働きかけてもらえないと、意味をなさず流れていってしまいます。
赤ちゃんにとって、お母さんは命綱であり、世界を学ぶときの水先案内人です。
そのお母さんに見つめられることで、赤ちゃんは愛を感じます。
お母さんもまた、見つめることで次第に赤ちゃんの気持ちを感じるようになります。

⚠️テレビ・スマホ育児の注意点

赤ちゃんの時期は、一方的に流れるテレビやネット動画では、世界を学べないと言われています。
赤ちゃんは人と関わり、体を動かすことで脳を作ります。
その機会を奪うのはもったいないですね。

ですが、中には親の体調が悪い時もありますし、お子様の特性によっては必要という場合もあります。
そのため、ルールを決めて活用するのがよいでしょう。

肌:スキンシップの重要性

赤ちゃんが泣いたら抱っこしてあげたり、ほっぺにキスしたり。
スキンシップをすることは、愛情を伝える大切な手段です。

赤ちゃんは、お母さんのぬくもりに包まれると安心します。
「安全基地」のようなもので、健全な発達に不可欠です。
そして安心するのは赤ちゃんばかりではありません。

愛情ホルモン「オキシトシン」の分泌

抱っこしたお母さんも、オキシトシンというホルモンが分泌されて、優しく穏やかな気持ちになることができます。
オキシトシンは別名「愛情ホルモン」ともいわれています。

感情を司る偏桃体の過剰な興奮を抑える働きがあるため、闘争心や恐怖心を静め、満ち足りた気持ちにする効果があります。
これは、女性だけではなく男性も赤ちゃんを抱っこしたり触れることでオキシトシンが分泌されるのです。

育児に協力してもらうためにも、お父さんにいっぱい抱っこしてもらうといいですね。
赤ちゃんを慈しみ、大切に育てようとする気持ちは、生まれながらに持っているものではなく、触れ合うことで芽生えるものなんですね。
意識して赤ちゃんと触れ合いましょう。

⚠️親子の健康のためにも注意すること

①孤育て

乳幼児の子育ては、夜中に何度も授乳で起こされたり、昼間も目が離せず神経が休まることがありません。
大変な子育てを1人でやっているとストレスがかかり、共感性を担う前頭前野の活動が低下します。
すると赤ちゃんの気持ちを察せなくなったり、かわいいと思えなくなります。
赤ちゃんにイライラしたら赤信号。
お父さんや祖父母に世話を頼んで、休養をとることが大切です。

②体罰

子どもの自我が芽生え、コントロールが難しくなると、しつけと称して叩いてたりしてしまいがちです。
前述したように体罰は脳の発達を阻害し、子どもの信頼も裏切る行為なので絶対に避けましょう。
友田先生の研究では、信頼が裏切られ愛着障害になった子どもは、脳の報酬系という回路が活性化しにくいことがわかっています。
誉め言葉やご褒美が響かない子になったり、意欲や自己肯定感を育んでいくのが困難になります。

口:コミュニケーションの重要性

3歳までに親からどれだけ温かい言葉をかけてもらったかが、将来の学力や人格に影響を与えると言われています。

しかしなぜ、3歳までなのでしょうか?
そこには「脳の発達が関係している」と友田先生。

シカゴ大学のある小児外科医が、生まれつき耳が聞こえない子ども達に人工内耳を移植し、耳を聞こえるようにしてきました。
その中で耳が聞こえるようになっても、ほとんど話せるようにならなかった子どもがいたという事実があります。
理由を調べたところ、言語を処理する脳神経回路が育っていく3歳ごろまでに、親からの言葉による働きかけが少なかったことが原因であるとわかりました。

先述した通り、赤ちゃんにとって親は世界を学ぶ水先案内人です。
まだ赤ちゃんが何もわからない時期から、犬を見たときにお母さんが「ワンワンがいるね」と声をかけてあげる。
すると、その姿、形とともに「ワンワン」という言葉を認識します。
それが概念として定着すると、「ワンワン」と聞いただけで犬がイメージできるようになります。
言葉の習得は、知識だけではなく、社会性や思考力も伸ばします。
「じゅんばん」という言葉を持つことによって、子どもは待つことができるようになります。

自分の気持ちを理解し表現する言葉を持つと、友達や親を叩く(暴力で表現する)ことも減ります。
サスキンド教授はもっとも脳の発達に効果的な早期教育だと説明しています。
では具体的にどのような言葉をかけていけばいいのでしょうか。

①赤ちゃんの気持ちを想像して言葉にしよう

「チューン・イン」とは周波数を合わせるという意味からわかるように、「赤ちゃんに注意を向ける」ということ。
「見つめる」で紹介したように、赤ちゃんを見つめることから始まる言葉かけです。
赤ちゃんが風に揺れるカーテンを眺めていたら、その気持ちにチューン・インして「カーテンが風に揺れているね。」と話しかける。
赤ちゃんが関心を向けていることに言葉をそえていきましょう。
赤ちゃんは興味のないことを教えられても、そこに意識を向けられません。
親が子どもに関心を向け、子どもが興味をもったものを話すときに脳は育ちます。

②やりとりを実況しよう

「トーク・モア」は文字通りたくさん話をすることです。
チューン・インと同時に使うもので、言葉の数と種類を増やすという意味です。
だが、まだ言葉を話さない赤ちゃんを相手にどう話を膨らませたらいいのか、悩むお母さんも多いでしょう。
ここで提案したいのが、していることをナレーションする方法です。
オムツを替えるときに「今からママにオムツを替えさせてね。あら、びっしょり。気持ち悪かったでしょう。」「ほら、新しいオムツよ。今はかせてあげるね。」
というような感じです。

また「これ」「あれ」といった「こそあど言葉」ではなく、具体的なものの名前を言うようにするのも、語彙を増やすのに有効です。
散歩に出るのもおすすめです。
外に出たり、電車に乗ったりすれば子どもが関心を持つことも増え、話しかける言葉も自然と豊かになります。
よその人に話しかけてもらうことも、いい刺激になります。

③赤ちゃんの反応を待とう

「テイク・ターンズ」は、子どもを対話に引き込むという意味です。
一方的に話しかけるのではなく、子どもと交互に会話することです。
言葉が話せない時期には、赤ちゃんのリアクションを待つ。
言葉が話せるようになったら、子どもの言葉が出てくるのを待つことがテイク・ターンズです。
子どもの言葉を親が受けとめることで、子どもは思考を促され、伝えたいという意欲が育まれます。

⚠️子どもの成長を阻害する言葉かけ

①命令・指示
命令や指示は、子どもが自分で考える余地を与えません。
そのため脳は育たず、自分をコントロールする力も育ちにくくなります。

②否定(暴言)
人格を否定されたり、ののしられて育った子どもは、聴覚野が変形し、人の話を聞き取りにくくなったり、ストレスを感じやすくなります。
また、夫婦間の言葉によるDVは、暴力によるDVより、見聞きした子どもの脳に与えるダメージが大きいことがわかっています。
子育てが大変な時期は、夫婦ゲンカも増えがち。
ですが、たとえ夫婦ゲンカをしても、電話で話をするなど子どもの前ではしないようにしましょう。


いかがでしたか。
2回に渡ってお話させていただきましたが、子育ての知識として参考にしていただけたらと思います。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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