見出し画像

コーヒーと鳥

コーヒー農園開拓のための森林伐採による自然への影響が心配されています。

1.鳥の個体数が減少


コーヒー農園開拓が盛んな熱帯地域のひとつ、中米のコスタリカで、12年かけて行われた大規模な鳥に関する調査結果が2019年4月に米国科学アカデミー紀要(PNAS)に発表されました。
調査によると、コーヒー農園の木陰が7%から13%に増えるだけで、鳥たちの個体数も大幅に増加するそうです。木陰のあるコーヒー農園でも鳥たちの個体数は減少しており、広大な保護林の代わりには到底ならないということがわかったそうです。

※ここでの木陰のあるコーヒー農園とは、熱帯林の下で育てるシェードグロウン(木陰栽培)ではありません。この栽培方法では人の手で収穫しなければならないのでとても手間がかかるため、今は木陰を作ってくれる木々を伐採し、効率よく栽培する方法(サングロウン)が主になっています。

2.鳥たちの栄養不足

ユタ大学の最近の研究では、中央アメリカの広大な森林地帯がコーヒー農園へと大規模に置き換わった事で、そこに生息する鳥たちの好む食物の量が大幅に減少し、栄養不足に陥っているとの報告がありました。
元々コスタリカの森林地帯に生息していた鳥たちの羽を分析すると、コーヒー農園周辺に生息する鳥たちは、森林地帯にいる場合と比べ、エサとなる無脊椎動物の摂取量が少ない事が判明したそうです。

私たち消費者も、環境への影響を考えなくてはならないですね。

3.バードフレンドリー®️コーヒー

渡り鳥たちが休息する森で生まれたコーヒーをバードフレンドリー®️コーヒーといいます。
認証コーヒーをプレミアム価格で買い取ることで、生産者を支えながら森林伐採も防止し、そこで休む渡り鳥たちを守るプログラムです。
協会の厳しい基準があり、
①有機栽培であること
②自然林に近い環境を保つシェードグロウン(木陰栽培)の独自基準を満たすこと
この2つを満たさないといけません。

バードフレンドリー®️コーヒーは、身近なところでいうと、例えばカルディで取り扱っていたりしますね。(通年かどうかは忘れましたが今後の参考になれば…)

これからも自然とうまく共存して、美味しくて楽しい珈琲時間を過ごせたらいいですよね。





この記事が参加している募集

私のコーヒー時間

SDGsへの向き合い方

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?