用語集:  「(ロケットの)自律飛行安全システム」 <ー 今回の「カイロス」失敗の件

今回は「(ロケットの)自律飛行安全システム」について見て行きましょう。

「(ロケットの)自律飛行安全システム」: ロケットの飛行中に異常が発生した場合、地上からの指令なしに自動的に飛行を中止し、安全を確保するためのシステムです。従来の飛行安全システムは、地上管制官がロケットの状態を監視し、異常があれば指令を送って飛行を中止していました。しかし、このシステムでは、管制官の判断が遅れたり、通信が途絶したりした場合に、事故につながる可能性があり。

自律飛行安全システムは、ロケットの搭載コンピュータに異常検知ソフトウェアを搭載し、ロケットの状態をリアルタイムで監視します。異常が検知された場合、ソフトウェアは事前に設定されたルールに基づいて、自動的に飛行を中止します。このシステムは、地上管制官の判断に頼らず、迅速かつ確実にロケットの安全を確保することができます。

自律飛行安全システムの主な機能は以下のとおりです。

  • ロケットの状態監視:ロケットの姿勢、速度、高度、加速度などのデータをリアルタイムで監視します。

  • 異常検知:監視データから異常を検知します。

  • 飛行中止:異常検知後、事前に設定されたルールに基づいて、自動的に飛行を中止します。

自律飛行安全システムは、ロケットの打ち上げ成功率向上に貢献する重要な技術です。近年、ロケットの打ち上げ頻度が増加するに伴い、自律飛行安全システムの開発が活発化しています。

自律飛行安全システムの開発には、以下のような課題があります。

  • 異常検知の精度向上:誤検知や見逃しを減らすために、異常検知アルゴリズムの開発が必要です。

  • 飛行中止の安全性確保:飛行中止によって二次被害が発生しないように、安全な飛行中止方法を検討する必要があります。

自律飛行安全システムは、ロケットの安全性を向上させるだけでなく、打ち上げコストの削減にも貢献する技術です。今後、自律飛行安全システムの普及により、ロケットの打ち上げがより安全で効率的に行われるようになることが期待されています。

米国スペースXの場合には、NASA製の「自律飛行安全システム」を使っているようです。

今回失敗の宇宙ベンチャー「スペースワン」の独自開発した固体燃料式のロケット「カイロス」は、こちらにより爆破の可能性が大のようです。

今のところは、何が引き金になったか不明です。

今回は、民間なのでかなり重要でした。 

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