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【初】妊婦さん達と坐禅

過日、妻が助産院に検診に行くと、

先生「アナタあの辺のお寺って言ってたよね?私あの辺に好きなお寺があるんだよ。」

妻「そこです(笑)」

先生「エッ!!?いいじゃない!じゃあ坐禅会しようよ!」

という流れでアッという間に話が進んで、その助産院の助産師さん達と、直前告知でも集まった妊婦さん、産後ケアで乳児を抱えたママさんらが、坐禅にみえた。

私「講座のタイトルは?」

先生「『坐禅で安産!』」

マタニティヨガはよく聞くけれど、「マタニティ坐禅」はなかなか聞かないのでは?
ネット検索してみると、鎌倉の病院が、北鎌倉の古刹・建長寺で妊婦さん向けにマタニティ坐禅を定期開催している記事を発見。他にはなかなか該当しなかった。

助産院×坐禅、これはもしや有りそうで無かった取り組みなのかも?

私もこれまで累計5000人近くの方と坐禅をご一緒してきたけれど、妊婦さん達ははじめて。まずは冒頭にざっと寺の説明をした上で、坐禅自体は、毎月寺で実施しているものをベースにした。実際に「型」を定めて坐り始める前に体操(正確には「自按摩」という)をしてから始めていくわけだが、ここからすでに坐禅は始まっていることになる。

通常、「上体を前に倒しながら、口から息を吐いていく」とガイドするところ、「あぁそうか、お腹に赤ちゃんいたら前傾姿勢苦しいよね」と、ガイドの仕方をアレンジして実施。

他にも、今までは何の違和感も無く伝えてきた事が、妊婦さん相手だと意識するところが違って、私の坐禅ガイド史の中でもちょっとした転換期になるようなフィードバックが沢山得られた、貴重な機会となった。

終了後、妊婦さん達は本堂で寝転んで、助産師さん達が触診。本堂は手を合わせるだけの場所ではない、いろいろな機能を持ち合わせている、昔ながらのお寺の光景を目の当たりにしたようで、目からウロコが落ちた。

終わって近くのカラダにやさしいごはん屋さんへ移動してランチ&ふりかえりのおしゃべり。やっぱり「同じ釜の飯を食べる」機会ってありがたい。終始アットホームな雰囲気で、助産師さんへの信頼も増し、私にとっても参加者皆にとっても良き1日となったのだった。

Text by 中島光信(僧侶)

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