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神様は、本当に存在するのですか?



神様は、本当に存在するのですか?
本当に存在するのなら、なぜ人間の世界は不公平すぎるのですか?
答えを知らない僕には、心が疼 (うず) く問題だった。
『信じたいのに、信じられない』
どの宗教の神様を選べばいいのかわからない。
むしろ信仰心の厚い人々が、うらやましかった。

 



神様は僕にとって、どのような存在だったのだろう?
母親に捨てられ、極貧家庭に育ち、世間からも目ざわりな
虫けらのように蔑(さげす)まれてきた。
誰からも必要とされないし、神様からも見捨てられている…。
幼少期から、そんなふうにしか考えられなかった。



それでも、『見捨てられた』 という発想自体
心のどこかで、神様を求めていた証拠だったのかも知れない。
どんなに強がりを言おうと、ひとかけらの愛情にも飢えていた。
この世には沢山の宗教があるのに、どこにも飛び込んでいけない。
 失望するのが怖くて、一歩も前へ踏み出せなかった。



有り余るほどの御馳走 (ごちそう) が目の前にあっても…
いつも必ず、自分だけは蚊帳 (かや) の外。
いちずな恋愛でさえ、極貧者は、主役を演じることも告白も許されない。
優しかったかも知れない母親が、おそろしい般若 (はんにゃ) に
豹変したのも極貧のせいだった。



ズキズキと疼くほどの呪縛から到底 抜け出せない者は
心の深傷を正面から、こらえる以外に方法はない。
神様を信じたからといって、何が変わるのだろう?
何が癒されるのだろう…?
と、ひねくれていた。


『素直になりなさい』『心の扉を開きなさい』
……と、信心深い方々は、信仰心のない者を諭すのだろう。
素直になれなかったので、真っ暗闇の世界から
心が解放されなかったわけではない。
素直すぎたから、まっすぐに現実を受け止めてしまった。


それでも、薄幸だった過去を、嘆いてばかりもいられない。
意地を張る気力が残っているのなら、早く卒業しなければ…。
誰に見捨てられたとしても
どんな思想や宗教に巡り会えなかったとしても
自分らしさまで、捨てたいとは思わないから。


どうしても神様を信じられないのなら
違う言葉に置き換えてみてはどうだろう…、と考えた。
≪大宇宙の摂理≫つまり、これこそが神様なんだと。
この宇宙が創造された巨大な奇跡を、そうでなければ誰が
説明できるだろう?




大宇宙の摂理――。必然と偶然の交差する大自然の法則――。
ただ、ぼんやりとしか想像できなかった神様を
視点を変えることで、身近な存在に感じることも可能だった。
お上品な、屁理屈のように聞こえなくもないけれど…。


僕は何のために この世に生まれてきた?
人は誰も、課せられた宿命を背負いながら生きているのだろうか?
いや、もっと単純明快に考えよう。
僕は所詮、ちっぽけな一人の人間。
ちっぽけだからこそ、大きな夢を持っている。


夢をあきらめなければ、いつの日かきっと、何かが訪れるんだ。
愛されることの幸せからは無縁でも
自分らしい生き方を、僕は これからも演じ続けていよう。



現実の世界がどんなに悲しくたって、それ以上に強く生きればいい。
転んでもいい。挫けてもいい。人の道さえ踏み外さなければ
そして自分らしさを 貫いていければ
それが悔いの残らない人生だと思う。
そうですよね。神様。
                          





※1/23に投稿した≪緑よ永遠に≫では
『告白の勇気など微塵も持てず、恋の病いは幾十年も続いた』
『君に決して気付かれぬよう、人知れず慕い続けてきた』

 ※1/24に投稿した≪笑顔の君≫では
『君が生涯 笑顔で暮らしていけるなら僕の存在は必要でないと考えていた』
 
これらの言葉の ”真意” が、本日に投稿した文面の中に綴られています。

『いちずな恋愛でさえ極貧者は主役を演じることも告白も許されない』
『優しかったかも知れない母親が、般若 に豹変したのも極貧のせいだった』

……以上の言葉がすべて。
猛吹雪のような悲しみ。悲しみだらけの人生。
それは自分でしか乗り越えることが出来ない。


BGM1曲目 『サイレントナイト』/カーペンターズ
BGM2曲目 『グノ―のアヴェ・マリア』


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