少し前に読んだ建築の本

五十嵐太郎著『モダニズム崩壊後の建築 1968年以後の転回と思想』(青土社)を読んだ、著者の五十嵐太郎氏は建築批評家で建築史家で工学博士でもある人物。モダニズム建築が齎した都市計画は1968年に世界で起きた学生運動以後に批判的検討が加えられ、ポストモダニズム建築へと流れていく。そうした論を展開しているのが本書、建築を専門的学んでいないワタクシは元々、現代思想的繋がりから柄谷行人の名著『隠喩としての建築』を読んで建築家の磯崎新への興味を持ち現代建築関連の本を読むようになった。

モダニズムの失墜がポストモダニズム誕生を後押し、その後の建築史を考える上で示唆に富む論考だった。実務家も建築に興味ある人も読むべき一冊でまちづくりに関連することに関わっている人にもオススメ。街の構造と建築のデザインの変遷や震災以降の建築のあり方の変容、若手と重鎮の意識の差なども理解できる。ポストモダニズムの翳りを見せるなかでコミュニティとしての建築が浮上しているのが大まかな流れ。コミュニティはあらゆる諸学問で分析/検討されているトピックのひとつ。いずれワタクシのコミュニティ論をnoteで書く予定。理論と実践を織り交ぜた内容になると思われる。本書『モダニズム崩壊後の建築 1968年以後の転回と思想』を読んだ後に磯崎新の名著『建築における「日本的なもの」』(新潮社)の再読の必要を迫られたと最後に記しておこう。

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NaohikoIsikawa

映画&音楽ライター(修行中) モデル(仮) ブログ⇒https://uiop6789.ti-da.net/ Twitter⇒@NaohikoIsikawa Facebook⇒https://www.facebook.com/naohiko.isikawa.90
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