レディ・バード
素敵な…と言いそうになるが決してそうではない母と娘の物語。生々しさが痛くて、そこが良かった。そうそう、こんなもんだよねって。
私は母親ととても仲が良いからクリスティンに共感する事はあまりなかったけど、車の運転のシーンだけは凄く気持ちが分かる。あの時の気持ちは今でも鮮明に思い出すことができる。あんな繊細な感情を作中で表現してしまうことへの驚きと、私自身の思い出が相まって思わず涙が出てしまった。
高校時代はクリスティンみたいな親友がいた。ある時からジェナみたいな友達とつるむようになってしまって距離ができた事があるから、ジュリアンには激しく共感してしまった。2人のように私とその親友との距離は再び縮む事はなく、私は私で居心地の良い他の場所を見つけて楽しく過ごした高校時代だったけど、親友は3年の途中で学校を辞めてしまった。思えばその親友も母親とは頗る仲が悪くて、泣いている姿を見た時は人の母親とはいえ凄くショックを受けたのを覚えている。「あんたは自分のお母さん大事にしなよね」と親友に言われた時は、私なんて返事したんだっけかな…全然思い出せない。
女同士って友達でも親子でも難しいものだなぁ。相手が男性ならスパッとはっきりするのにね。
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