世の中、色んな人がいてさ。

良い人か悪い人か、そんな簡単な話では結論のつかないくらい、人の数は多いよね。

それでそれでさ、コミュニケーションしたいが如く、
何かを強い意志で伝えようとしてくる謎の塊が歩く。

きっと、その人は自らが成功例で失敗例で、伝えたい事がいっぱいあるのは分かるんだ。だから、その人の語る言葉から伝えようとしている答えなんだろうと見えるところに、1つずつ選んで言葉を紡いで、その反応を見る。

時折読み取るのに失敗したりするけど、まあよっぽど外さない限りは続きを出してくれるからさ。

またまた何か言葉を紡いで、反応を見る。
1つ1つ手紡ぎ言葉の起き上がり小法師がココに1人。

色んな話題が出るように、色んな意見が出るように、
人の嫌がることなんて、その人の感性次第だからさ。

時計のようにピッタリ合うことはない。

だけど、外しちゃって嫌がられたくもないからさ、
相手の言葉声色顔色ペースとなんでも見ながらさ、
秒針のようにセカセカ追い回していく。

ほんと、気にしいは損でな。
素でもはきはき生きてける方がそら強いわ何の、
人間同士は何ら変わらぬ別個体の細胞の大塊、
けど中身を互いに見てもうて、自然に強弱を作り設ける。

人間の判別自体は嫌につまらぬ、けどそれが好きなのは
生きるために1つずつ身に付けた知恵かもしれぬ。

雑談なんて何のその。そんなの塊の展覧会よ。
あら、こちらは強い塊ですね。こちらも立派な大塊。

それで、この変な塊は何ですか？おお、嫌だ。色んな所が尖ってるくせに如何様、中身が捉えづらくある。どこまでが中から出てきたか外から貼り付けたか区別の付かないしょっぱい塊。下から黒い粉が迸る、不気味ささえあるけれど。

これが果たして人なんでしょうか？