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自分への期待は、可能性を生む



誰から聞いたんだろう、
誰かに言われたんだろうか、
どこかで読んだ言葉なのか、
テレビで言っていたのだろうか、

心に、ふと響く言葉は、日常に頻繁的にはない。

誰かが口にする言葉がたまに胸にささったり、確信を突かれたように呆気にとられることもあるけれど、溢れていることではない。
ただ、ふとした瞬間に思い出す言葉は、それが誰のものかも分からず、知らぬ間に自分の軸となり、自分の言葉へと変わっていく。


誰が言ってくれたんだろうと思いながら、私の学生生活の軸になっていた言葉を、今日は久しぶりに思い出していた。


どんな時も。
迷った時、自分を情けなく思った時、もうだめかもしれないと泣いた時、救ってくれたのは、誰かがくれた言葉だった。
背中を押してくれた、抱きしめるかのように包み込んでくれた、心に染み渡るようなあたたかさをくれた。いつだってそばにいてくれたのは、そういう言葉たちだった。


酔っ払いながら、ふいに学生時代のアルバムを開くと、大切にしていた言葉がまた一つ。

ずっと軸になっていた言葉は、こんなところにいたんだ。なんだ。この先生が、くれたのか。覚えてなかった。
そんな風に、ひとり夜中、泣きそうになって。
昔懐かしい友人に会った時よりも、心があたたかくなって、温もりが優しくて。
卒業の門出に、なんていい言葉を選ぶんだろうと思って。
大して教わってもいないその先生に、抱きつきたくなるぐらい、ありがとうという思いが、ただ溢れた。

「いつでも自分を信じなさい。」
今になってから、響きが強くなるその言葉たちを、先生たちは、どんな思いで私たちに解き放ったのだろうか。


卒業してから、もう何年も経つけれど、いつだって思い出は私の光だ。
あの場所で笑った日々が、私の未来を照らしてくれる。
あぁそっか、明日は卒業式か。
だからこんなに、センチメンタルなのね。

遠くの誰か。
悩みはきっと増えるけど、良いこともきっとたくさんあるよ。
辛くなったら、会いに行ける思い出があることを、忘れないでね。
記憶がいつでも、道を照らしますように。


#日記 #エッセイ #コラム #ポエム
#卒業 #センチメンタル #言葉 #思い出

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