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プラチナ世代のソフトボールを観戦してみた。

日向は程よく暖かく、
日陰は涼しさを纏った風に
気分が良かった。

わたしは犬とともに少々寄り道して長めに
散歩することにした。

時間帯いつもより遅くして
学生たちや出勤時間を避けて
街が一息ついたような
落ち着いた時間に出掛けた。

仕事前の時間に追われた散歩とは
世界が違って見えた。

去年の大きな台風でお辞儀を
するように折れ曲がった松の木、
長屋を改装してできたおかゆ屋さんが
住宅地に馴染むように佇んでいることに
発見しいつものコースに新鮮さを覚えた。

住宅地を抜け、
河川敷沿いに北上する。

例年による温暖化の影響か新型コロナが
原因かはわからないが季節外れに
運動会をしている幼稚園を見ながら
大きな公園を目指す。

幼稚園から聞こえる賑わいに
耳を傾けながら進んでいくと
公園の方向から楽しそうな声が聞こえてきた。

犬の鼻活にペースをあわせ
公園へと入っていくと
プラチナ世代の方々が外野と内野、
人数もしっかりと揃いそれぞれ
ポジションを守っていた。

投げるのは恐らくだが70代くらいの
おばあちゃんがマウンド(本物ほどの高さはないが)
に立ち、ボールを放っていた。

ソフトボールをしていたのだ。
おばあちゃんはこなれた様子で
マウンドに当たる位置からノーバウンドで
投げていた。

キャッチャーは黒いジャージを着た
おじいちゃんだ。
審判も兼任しているようで
投げる度に声が聞こえた。

男女の比率はおそらく半々くらいで
代わる代わるバッターボックスへ
入っていく。

あまり選球するということは
ないようで初球から積極的に
バットを振っているようだ。

バッター側もこなれた様子で
おばあちゃんから投げられた
ソフトボールを難なく打ち返していく。

わたしが見た打席から次々出塁してゆき
すぐに満塁になる。
守備には少々難があるようで
各塁への送球は逸れたり落球が目立つ。

バッターボックスにはベージュのジャージを
着たおじいちゃんがおもいっきり引っ張った。
ライナーでサードへ飛んでいく。
サードのおじいちゃんは経験者なのか
斜めに飛びながらダイレクトキャッチ。

見ごたえのあるソフトボールを
繰り広げていた。
犬が飽きない程度にソフトボールをやっている
回りをダラダラグルグルしながら
観戦した。

恐らくわたしよりも年が2回りか3回り
離れた方々に元気をもらい
公園をあとにした。

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