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『朝焼け』 詩と今の私のお話

『朝焼け』

鳥飛んだ
まだ青く眠る空の向こう側へと
一羽
夢を見るように弧を描いて

鳥飛んだ
橙色に染まる空のなか
二羽
手をつなぐように姿消し

鳥飛んだ
朱色に目覚めた空の上を
三羽
その時を待っていたかのように

やがて赤く燃える太陽が
地平線の上へと顔を出す

鳥たちの姿はない
目が眩むような光に包まれた地上には
今日という日のはじまりの神秘で溢れていた

光の中でただただ立ち尽くす私
祈りを込めてその大いなる自然を胸に刻む

2023.11.29


みなさん、大変ご無沙汰していて申し訳ありません。
もうすぐ冬がやってきますね。
いかがお過ごしでしょうか。

私は体調がなかなかよくならず、ずっと入退院を繰り返しておりました。
自由に動かない身体と共に、いつしか心まで寒く凍えてしまいそうになる自分に、苛立ちを覚える時もありました。

そんな時、偶然朝焼けを見る機会に恵まれました。
発作だらけの毎日に、まるで御伽話の一頁が開かれたように美しい朝焼けの景色。
私の心に深く染み入るものがありました。


暗かった空がだんだんと色づき、朱色に染まったかと思うと、燃えるような太陽が顔を出す。
ああ、私はなんて小さな存在なのだろう。
自分の存在というものが、私の頭の中だけでまるで巨人のよう膨れ上がり、自分で自分を潰してしまいそうになっていたことに、ようやく気がついた瞬間でした。
朝焼けが、太陽の光が、私を救ってくれました。

まだまだ闘病や入院は続くことでしょう。
でも、私はあの時見た朝焼けを胸に刻み、この難病と闘っていこうと決意を新たにしました。



もうだめだと思っても。
見上げればいつもそこに太陽がある。
今日も空を見つめて頑張ります。

美しい日の出の瞬間。

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