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還暦は異世界転生

還暦というと「今までご苦労様でした」みたいな「これからはゆっくりとお過ごし下さい」みたいな「あとは死ぬのを待つだけ」みたいな。
いやいや織田信長の時代なら人生50年だったのかもしれないけど、今や人生100年時代に突入と言われていますよね?(日本限定)

嘘だろ?と思って周りを見渡せば、80歳や90歳で元気に過ごしているお爺ちゃんは珍しくはなくなってきましたよね?
知り合いのお爺ちゃんも、85歳ぐらいなのにビデオカメラでお祭りとか運動会とか撮影して、編集して知り合いに配っている人が居たりします。

反面、60歳を超えたとたんに一気に老け込んで体調を崩して、滅多に外出する事も無くなって「最近あちらのご主人見かけないわねぇ」とか言われて70歳ぐらいで亡くなる方もいらっしゃいます。

その差はどこからくるのでしょう?
理由は定かではありませんし、それこそ神のみぞ知るという事ですが、「還暦を過ぎたらもう死ぬだけ」というマインドで、健康にも気を付けていなければ、やはり体調を崩す事になってしまいます。

そして何よりも、還暦後の就労状況が考えられない程悪く、そのくせ生活費や医療費はそれなりにかかります。
そして体力や気力が若返るわけではなく、少しずつ衰えるのは隠せない事実です。

それが「長生きリスク」です。

それに気づいた私は57歳の時に会社を辞め(コロナの影響で業界自体が衰退していたし)、失業給付をもらいながら職業訓練学校に通い、web制作のためのhtmlとcssの基礎を勉強させてもらいました。
web制作の事業を興すためです。

皆が60歳になってから「さてこれからどうしようか」という状況ではロクな仕事が無いのを知っていたので、自分で仕事をコントロールするためには、個人事業主になるしかないと考えました。

異世界転生
今流行の漫画・アニメの状況ですが、還暦もそれに近い感覚があります。

年齢とそれに伴う身体能力は残念ながら今のままですが、会社というしがらみと自分の社会的立場を一気に消失し、だだっ広い荒野へ放り出された感覚。
しかしそれまで培った「知識」「技術」「人脈」等、若者には持っていないスキルを持っています。

それを再雇用とかで安く使われるのも、全く異なる道路工事の警備やビル管理人では、せっかくのスキルが宝の持ち腐れになってしまいます。

冷静に時代を見つめ、自分が何を持っていて何を持っていないのか、持っていないなら何を学ぶべきなのか、自分に問いかけましょう。
異世界転生で冒険に旅立つなら、旅の装備は入念に点検しなければなりません。

還暦が近い方だけでなく、そもそも今の時代では「定年まで勤めあげる」という事自体がナンセンスになりつつあります。

皆さま、冒険の旅の装備はそんなので大丈夫ですか?

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