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読書「イリオモテヤマネコ」横塚 眞己人 著 ブロンズ新社 暗がりの光を見出す

1 本書
横塚さんは、ダイビング専門誌の編集者から写真家に転向された方で、1980年代にイリオモテヤマネコの撮影のため西表島に移住し、長年かけて、この本が生まれました。この本以前のイリオモテヤマネコの映像は、そこにいた証拠レベルだったので、映し出されたヤマネコの姿に驚きました。感度が低くかったフィルムカメラでの撮影、その困難さを乗り越えた、まさに、プロ中のプロの仕事です。

2 本書との出会い
山登りを始めてから、それまで図鑑の世界だった、大型獣、例えばクマ、カモシカなどと出会いました。その頃に見つけたのが、この本です。クマなどのとの出会いのインパクトは大きく、街では会えない自然に会うことが30年以上山を登りを続けている原動力の一つです。
アマミノクロウサギ、イリオモテヤマネコ、ツシマヤマネコ、シマフクロウ・・・天然記念物の生き物達が生き残る日本の自然。自分で全ては見れないけれど、知っておきたい、そんな気持ちで購入しました。

3 暗がりの光を伝える人
横塚さんは長年の西表島での生活を切り上げた後、熱帯の森のエキスパートとして世界で活躍されています。熱帯の森は、茂った樹々の葉が光を遮り、その下に独自の暗がりの世界を形成しています。そこは、私が主に遊ぶ、北の明るい森と真逆の世界。私の知らない世界を教えてくれる横塚さんの活動にずっと期待しています。


写真 本書の表紙(著者撮影)

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