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本と公園⑨ 〜晴れ男になりたい〜

いつもより遅めに公園に来た。
朝は空がどんよりしていて、若干雨が降りそうだったので様子見していたのだが、少しして青空が見え始めていたので今日も出動。先週は雨で休みだったのでなんだか久しぶりな気もするが、6月の4日、5日、11日、12日に駅前に出展していたことを考えると、今月はまあまあな頻度で出動している。

公園に到着しいつも通り本を並べる。もう毎度のことなので特に変わったことはない。

朝は天気が微妙だったからか、まだ人の数はそんなに多くはない。
ゆっくり本でも読んでいるとしよう。

ぶんじ寮の住民が遊びに来た。
プラムやおからのかりんとうを持ってきてくれた。おからのかりんとうがめちゃうまい。素朴な感じがいい。
知り合いの何人かが烏骨鶏を買い始めたそうで、ぶんじ寮に何羽か欲しいと言っていた。自分から進んでお世話をするようなテンションではないが、家でとれた卵で卵かけご飯を食べてみたりしたいものだ。

いつものおばあちゃん。
お昼ご飯を敢えて持ってきていない話を覚えてくれていたようで、野菜ジュースとビスケットを持ってきてくれた。こういうささやかな心遣いが嬉しい。別にすごくたくさんとか、すごく良いものとかそんなのは求めてなくて、家で余っていたお菓子とか、昨晩余ったおかずとかで十分。外で本を読むのは気持ち良いけどなかなか難しいよね、と言っていた。

そして公園が保育園のお迎え場所になっているお母さんたち。子供たちも到着し、一気に賑わった。今日はそのうち1人のお母さんが本を持ってきてくれた。以前来た際に読みたい本があったそうで、交換したいとのこと。こちらからそういう使い方を提示している訳ではないものの、自ら使い倒してくれるのは嬉しいことだ。お気に入りだという八幡屋礒五郎の「さんしょうの種」をいただいた。これがめちゃうまい。ちょうど良い山椒の辛味。クセになる。そのお母さんは大好きで、ネットでまとめてたくさん買うらしいよ。

いつものおばあちゃんは、お迎えに来たお母さんたちと少しお話して帰っていった。

子供たちは「シールちょうだいー」と言って寄ってきた。これもいつも通り。ただそんな頻繁にデザインを更新している訳ではないので、新作はない。代わりに、昨日市役所の公園づくりに関するワークショップに出席したときにもらった武蔵国分寺跡指定100周年記念シールをあげた。すごくギラギラしていたので僕としては微妙だったが、子供たちは喜んでいた。

自転車に乗った男性。たまたま通りかかったらしく、自転車屋台に興味を持っていた。造園業をしながら、メルカリなどでレコードを販売しているらしく、その発送に向かう道中だった。
「屋台でレコード屋さんとかやったらおもしろそう」と言っていたので、「ご連絡いただければ全然貸し出しますよ」と言っておいた。こちらからレンタルしますよというのは敢えて言っていないが、こんな風に使えたらなという声があれば特に断る理由もないので貸し出すし、別にお金も必要ない。整備費のためにチップを少しもらえたらなという程度。レコード屋さん、ぜひやってもらいたいな。

5月のぶんじ寮内見会に来たときにこの活動を知ってくださった方。以前から来たいと思っていたとのこと。
ちょっと本を読めるような、そこで一休みできるような居場所をつくりたいらしい。本と公園の様子を見て、何を考えたのかは細かく聞かなかったが、「ちょっとできそうな気がしてきたぞ」と言っていた。少しばかり、誰かの力になれたのかもしれない。小さく、ゆっくり始めてみたり、ちょっとした隙間、余白を見つけたり、見方を変えればやり方はたくさんあるものだと思う。それからつくし文具店のちいさなデザイン教室の話や国立本店の話などをしてお別れ。やり方なんて数え切れないほどあるから、とにかく1歩踏み出して何か小さく始めてみてほしいなと思う。司書資格を持っている?方で、発する言葉などから本に関する知識はたくさんありそう。色々と教えてもらいたい。パウンドケーキをいただいた。


リモートで仕事をしていて、いつもおいしいランチを食べた帰りに寄ってくれる男性がいつもの自転車に乗って来た。
グレードアップする前の屋台のときに来ていた方なので、第1声が「随分と進化したね」だった。今日はランチを食べる前らしく、手にはビニール袋。峠の釜飯が3つ入っているらしい。「ちょっと荷物が重いので今日はこれで」と言ってすぐ帰っていった。どうやら今日も美味しいランチのようだ。なんだか少しだけ安心した。

犬の散歩中の2人が少しだけ立ち寄ってくれた。
何をしているんですか?と聞かれたので概要をお話すると、「この本好きです」と言って『暇と退屈の倫理学』を指さした。自分が持っている本を好きと言ってもらえるのは案外嬉しいものだ。まちの仲間が作った新聞を1部持って去っていった。

風が吹いてきて、若干暗くなってきた。雨が降ってきたら大変なので帰ろうか悩んでいると、ジョーさんがきた。相変わらずの全身ピンク。こだわるね。「谷川俊太郎の詩を暗記してきたよ!」と言って、ページを開いた状態で詩集を僕に渡し、ジョーさんはそこに書いてある詩を暗唱した。言葉のリズムに合わせて体も揺れている。来て早々、大きい声で詩を暗唱するなんて相変わらずだ。

やっぱり雲行きが怪しすぎるので今日は早めに撤収。
ジョーさんの詩の朗読を聞きながら、ゆっくりと片付ける。

帰宅後、古本屋営業に向けた古物商許可の申請のため警察署に行くことにした。なんとなく、警察に入るのは緊張するところではある。警察署の駐車場ではなく、謎に近くのコインパーキングに車を止めて向かった。
受付を通って担当課のいるフロアへ。
随分と高圧的な感じだったがなんとか申請終了。2ヶ月ほどしてから正式に許可が下りるらしい。そしてどうやらモバイル屋台での営業は「仮設店舗」扱いになるらしく、古物商許可を取得した後に、仮設店舗での営業申請を出す必要があるらしい。まぁ簡単な手続きくらいどうってことないさ。2ヶ月後が楽しみだ。

次回は6月29日(水)の10時ごろ〜17時ごろ。武蔵国分寺跡にて。
7月10日の参議院選挙に向けて、「国分寺の投票率を1位にプロジェクト」とコラボ?的な形で選挙関連の本を置いたり、プロジェクトのチラシを置いたり、選挙をもっと身近にということで駄菓子選挙の投票箱と投票用紙も置かれることになりそう。これもまた楽しみだ。


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