山田星彦〈文章・写真〉
日記です。日々のできごとや、ふと思ったことを書いています。
文学や芸術について学べる記事を集めました。
ことばには、目には見えない力が宿っています。霊石典では、ひとつの記事でひとつの語句を取り上げ、意味や印象、類語や用例などを探るとともに、その言葉を文章表現にどう活かすかについて、実例を交えて考察します。
小さな本屋エクリルエマチエルを舞台に、本にまつわるさまざまな物語が綴られます。話はエピソード(折と表記)ごとに独立しているので、気になるものからお読みください。
本で数ページほどの短編小説をまとめています。どれも、ひとつの記事で完結しています。
こんにちは!山田星彦です。 私のページをご覧いただき、ありがとうございます。 この記事では、何から読んでいいか分からないという方のために、作品を紹介したり、マガジンをまとめたりしています。 ■どんな人? 私は主に小説を書いてnoteに発表しています。作品は、童話・娯楽小説・純文学まで幅広く、テーマも作風も様々ですが、どの作品も「ふかく、たのしく、うつくしく、わかりやすい」ものを目指しています。 また、全投稿をつうじて、代筆・AIは使用していませんし、商品やサービ
こんにちは、山田星彦です。 私はこれまでに、小説や写真、それからエッセイやコラムなど、noteにたくさんの記事を書いてきました。もちろんそれらの記事は、いつでも読んでいただくことができます。 しかし、過去の記事にさかのぼって読む人はあまりいません。そのことについてはずっと、せっかく書いた記事が埋もれてしまってもったいなく思っていました。また、有料の作品は内容がどのようなものか分からないので、買いたくてもどれを買えばいいか分からないという方もいらっしゃるかもしれません
今回は『走れメロス』の最終回です。この記事では、『走れメロス』の内容ではなく、これを書いた太宰治の性格について、考えをめぐらせてみます。 個人的な見解ですが、作品と作者の関係を理解するうえで、ひとつの観点を提示することはできると思います。ぜひ、参考にしてください。 太宰治『走れメロス』④太宰らしくない作品なのか 道徳教材のような物語 前回、『走れメロス』のテーマについて考察しました。この作品のテーマは、簡単に言えば「人を信じることの難しさと大切さ」です。 物
コナンはさっさと黒の組織との戦いすませて、その後は日常のミステリを続けたらいい。何かの理由でコナンは新一に戻らず、組織は壊滅させたけどジンとかは逃げたとすれば、今と同じ状況を保てる。心機一転かつ原点回帰。謎解きの面白さと、「子供に戻る」という夢の体験。作品の本分はそこにあるはず。
霊石典〈おしらせ・索引〉 今回は[きれい(綺麗)]です。 [きれい]は[美しい]と置き換えられることも多く、どちらを使おうか迷う場合もあります。もちろん、ほかの言葉でも似た状況があるでしょう。そのような時、どう考えて言葉を選ぶべきか、その方法を検討します。
□活動 だんだん定期の活動が板についてきた。『日記』『エクリルエマチエル』『文芸学習』『霊石典』である。これを継続しつつ、自分の活動を広めていきたい。そして、ときにはエッセイや写真などもやりたい。できれば週にひとつは、定期の活動以外の記事をあげたいが、無理はすまい。 □コナン映画 この季節になると、まるで風物詩のごとくコナン映画の猛宣伝がはじまる。ここ十年くらいのコナン映画はとんでもない興行収入を叩き出しているのだ。たぶんコナンファン以外の人は最近のコナン映画の内容
小さな本屋 エクリルエマチエル 扉(概要・目次) 〓 〓 〓 〈一折目の物語〉 エクリルエマチエルの秘密 ① ② ③ 〓 〓 〓 エクリルエマチエルの秘密③ クータが尻からどすんと落ちたのは、老人人形の頭のてっぺんでした。クータが手にしている糸は、たしかに老人の頭に植えつけられていたのです。見上げれば、はるか上空、たしかに梁のうえへ糸が伸びています。 「僕が落ちたところは、あんなに高かったのか」 そんなクータに、突然、うしろから話しかける者がいました。 「ほっほ
スターシステムという言葉があるが、それならヒールシステムもあるなと思った。ドラマやバラエティで、憎むべき人を作りだし、その人をおとしめてスカッとするという。勧善懲悪ですらない愚劣なものだが、今はそれがリアルでも行われている。悪者作って叩くわけだが、本人は良いことしてると思ってる。
団子。
前回、作品の主人公であるメロスの心情を取りあげました。 もちろん、それだけ読んでもこの作品は美しく、また読者に信念を貫く勇気を与えてくれますが、それだけでこの作品を名作とは呼べません。 この記事では、『走れメロス』の深いテーマを探るとともに、そのテーマを体現するもう一人の重要人物ディオニスについて、掘り下げて考察します。 太宰治『走れメロス』③暴君ディオニスは悪者か 太宰の意図 ディオニスはこの作品で、典型的な暴君として描かれます。親族や家臣を殺し、我が意に
ときどき自分の過去の小説を読んでくれる人がいるので、それを機に読み返すが、あらためて読むと、「わかりにくいな」と思う箇所がいくつかある。客観的に読み返しながら書いているつもりだが、なかなか難しい。
霊石典〈おしらせ・索引〉 今回は[するどい(鋭い)]です。 意味も用例も豊富な[鋭い]ですが、その豊富さを生み出しているのは、[鋭い]が持っている、あるひとつの動作です。そのひとつの動作から、多くの意味が生まれていく過程を学びます。
□活動 四月から『エクリルエマチエル』『霊石典』『文芸センス』の三つをスタートさせて、どれも週に一記事ずつではあるが公開している。とりあえずこれは続けようと思う。 □作家との距離 専門家や研究者に比べればまだまだ未熟だが、最近は昔の作家の文章がちょっと分かるようになった。それは、テーマとかメッセージがというより、「ああ、ここはこういう意図があるね」とか、「この文章、こんな気持ちで書いているな」とか、書いているときの作家の息づかいが伝わってくるように思う。作家との距離
小さな本屋 エクリルエマチエル 扉(概要・目次) 〓 〓 〓 〈一折目の物語〉 エクリルエマチエルの秘密 ① ② ③ 〓 〓 〓 エクリルエマチエルの秘密② 客が帰った店の中で、例の老人は相変わらず中空を見つめながら椅子に座っていました。しかし老人は、とつぜん気が狂ったように頭を上下に揺さぶりはじめたかと思うと、首がもげて飛んでしまいそうなほど、何度も何度もお辞儀をくりかえしました。この様子を見た人は誰だって、老人が悪霊に取り憑かれたと思ったことでしょう。 し
昨日の写真、エルンストという画家の『最初の明確な言葉で』という絵に似てる。エルンストの絵は、見ていてとにかく、いやな気持ちになる。画風も多彩で、アイデアも豊富で、どれも美しい絵だが、ぜんぶ気持ち悪い。この写真に何かを感じる人は、エルンストも好きかもしれない。
見れば見るほど怖い写真だ。