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「TikTokの敵は自意識」だし、もっと言えば「人生の敵は自意識」

宮崎智之さんと共著の『言葉だけの地図』(双子のライオン堂出版)を宣伝をするため、TikTokを始めた。

Twitterでの宣伝活動では、ある程度はリーチできたかなという感覚があった。イベントをやるにしても、基本的には本を買った人が来てくださるだろうし、せっかくだったら新規開拓をしてみたいなと考えたからだ。「時代はショート動画かも」という、浅い動機から、TikTokに挑戦してみることにした。


数ヶ月やってみたけど、あまり手ごたえがない。アドバイスが欲しいなと思い、Podcast(文化系トークラジオlife番外編「ポトフ」)の収録の時、ちょうどゲストで来てくださった塚越健司さんが情報社会学がご専門なので、相談してみた。塚越さんは、「TikTokはノリのメディア」と教えてくれ、流行りの曲に合わせて紹介をしたり、流行りの動画エフェクトでやるのがいいのではと言った。

実際、そういう流行りの曲に合わせた投稿もしていたのだけど、なんだか恥ずかしさが先だってしまうし、日頃素朴な人物であることを心がけているし、そうした文章を書いているので、私らしくない感じがして、すごく嫌だと思っていた。そう話すと、塚越さんは、

「TikTokの敵は自意識」
「知らない場所で殻に閉じこもるよりも、殻を破って踊ったほうが楽しいんじゃん」

と言う。

「TikTokの敵は自意識」だし、もっと言えば「人生の敵は自意識」というような気もしてきた。

というわけで、塚越さんのアドバイスをもとに、流行りの曲にのせて、流行りの動画エフェクトを使ったTikTok運営をコツコツ続けた結果、急にバズり、累計で70万人もの人に見てもらうことになった。

「え、すご」
「おもしろそー」

とノリよく本に反応してくれる方も多くて、嬉しかった。
しかも、双子のライオン堂さんの公式サイトへのアクセスが昨年同月比5000%増とのこと。こんなにいろんな方に興味を持ってもらえるきっかけになるのであれば、殻に閉じこもらずにやって良かったなと思った。

そして自分でTikTokをやってみる中で、流行りの曲に急に親しみを持てるようになり、気づいたらその曲を口ずさむこともあって、これは楽しい自分の変化だなと思う。

『言葉だけの地図』はこちら。


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