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推理小説をミステリーと言う勿れ

人間が理解できていないだけのことで、この世に不思議なことはないから、「ミステリと言う勿れ」とも言えるが、人間に理解できない不思議はいくらでもある。人の習性から「真夏にホワイトアウト」でのグルグル体験は後に不思議ではなくなったが、「時間よ止まれど金縛り」でのボールが止まって見えた体験は、アスリートがゾーンに入っただけなのだでは納得できない。

しかしいつから推理小説をミステリーと呼ぶようになったのだろう。小学生で初めて読んだシャーロックホームズの「まだらの紐」に痛く感動したことを今もよく覚えている。そのまま多くのホームズ作品を読んだし、もちろん江戸川乱歩の「怪人二十面相」にはまった。高校時代には文庫本を買い漁り横溝正史からアガサ・クリスティやエラリー・クイーンへも手を伸ばした。

社会人になっても赤川次郎の三毛猫ホームズや内田康夫の浅見光彦シリーズには目が無かった。そんな中で最も強烈に印象に残っているのが筒井康隆の「富豪刑事」だ。「時をかける少女」はSFジュブナイルの金字塔であるがNHK少年ドラマで見た「七瀬ふたたび」なんかも懐かしく原作で読んだ。SF作家とばかり思っていたら、ユーモア小説と推理小説を融合していた。

とにかく面白いのだ。下手な漫才よりも笑ってしまう。一人で読んでいると思わず声に出して笑ってしまう。丁度同僚が何か面白い本は無いかと聞くので、「突拍子もなく吹き出すから決して電車の中では読まないで。」と注意したのに恥ずかしい思いをしたようだ。同名のテレビドラマが有ったのを知っていたが、その前にアニメにもなっていたとは。是非原作を楽しみたい。

#ミステリー小説が好き

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