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HCD・ユーザビリティ・UXの基本的な考え方

Xデザイン学校ベーシックコース#1で学んだことの考え方整理です。

「UX」と一言でいっても、「ユーザビリティ」「デザイン思考」「人間中心設計」などの考えと絡み合っていたり、定義の違いが自分の中で曖昧だったので、それぞれの意味について深堀りしていきます。

人間中心設計(HCD)

(おそらく)誰もが願っている「ビジネスがうまくいく」ために必要なのは、お客様の満足度を上げること。
お客様の満足度を上げる方法の1つに「人間中心設計(HCD)」の考え方がある。

人間中心設計(HCD)とは
・モノ中心から、使う人間を中心にしたモノ作り
・問題点の改善から、新たな魅力の創造まで行う
・導入すると、ユーザーはモノをよりスムーズに、楽しく使うことができる
HCD-Netより引用)

Xデザイン学校で教わったHCDの基本的な概念は、「苦い体験を減らし、嬉しい体験を増やす」ための考え方。
「ユーザビリティ」や「UX(ユーザーエクスペリエンス)」の基礎になり、つながっていく。
新しいことを生み出す際に使える手法が「デザイン思考」。

関係性を整理するとこんな感じ。

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ここでいう「ユーザー」とは?
単純にその製品やサービスを使う「直接ユーザー」は、すぐに思いつく。(コンビニのATMの場合、お金をおろす人やメンテナンス業者)

また、その製品やサービスに直接接することはない「間接ユーザー」もいる。(コンビニのATMの場合、データ出力を受け取る銀行員など)

さらに「広義のユーザー」として、その製品・サービスに全く接しない人も無視はできない。(コンビニのATMの場合、コンビニ店員や他のお客さん)

この「広義のユーザー」を捉えることで、新しい視点やビジネスチャンスが生まれる。(使わない人にとっても良い印象を与えられる製品・サービスって何だろう?など)

ユーザビリティ

苦い体験を減らすための手法である「ユーザビリティ」について。
ユーザビリティは、「使いやすさ」の設計基準を数値化することで、良い悪いの評価ができるもの。
有効さ、効率、満足度の「3つの尺度」で考えていく。
そのとき重要になるのは、「どんなユーザーがどんな状況で使うのか」の前提情報。

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設計基準の決め方には2通りある。

①前のもの/既存のものと比べる
②(良いと思っている)競合と比べる

ここに「3つの尺度」の観点を踏まえて、設計基準を数値化すると...

例:コピー機
【有効さ】70%の人が両面印刷機能が使えて30%の人がソート機能を使える
【  効率  】5分でA3100枚をコピーできて、1枚あたり約7.3円に抑える
【満足度】利用者アンケートで約7割の人が「満足」と答える

ユーザビリティは、設計基準を定めて初めてゴールが見えるもの。

UX(ユーザーエクスペリエンス)

次に、嬉しい体験を増やす手法である「UX(ユーザーエクスペリエンス)」について。
UXの概念は、「ユーザー体験を大切にしたデザイン思考」とのこと。
ユーザー体験を考慮する=3つの軸を考慮することである。

UXの要素(3つの軸)
・時間軸
・環境軸(状況的側面)
・人間軸(人間的/感性的側面)

「時間軸」は、よくカスタマージャーニーマップなどを使っているかと思います。製品・サービスに出会う前なのか、体験した後なのか、などを考慮していきます。

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「環境軸」は、ユーザーが製品・サービスを体験する時の環境や状況。
どんな場所で誰と体験するかなども考慮する必要があります。

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最後の「人間軸」は、一人ひとりの変化する気持ちを考慮すること。
利便性や知名度に関わらず、「何となく好き」という感性的な理由で、製品やサービスを選ぶことがあります。そういった「ユーザーの価値」を分析することがUXを高める上ではとっても重要。
ペルソナや価値観マップで可視化することが多いのかなと思っています。

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ざっくりまとめると、「ユーザビリティ」は実用的かどうか、「UX(ユーザーエクスペリエンス)」は感性にどう訴えるかに関わる考え方といえます。

スマホの場合...
・ユーザビリティ(実用的)
 →電話をかけたりメールを送れる、バッテリーが長持ちする
・UX(感性的)
 →音質の高さにうっとり、これまでにないアプリで新しい体験ができる

主に「ユーザービリティ」と「UX」についての違いを整理しましたが、その他にも「サービスデザイン」「ブランド体験」「組織デザイン」「デザイン思考」などなど、深堀りしていきたい分野がたくさん!

第1回目の講義で1番印象に残った山崎先生の言葉はこちら。

UXの手法は、授業や書籍から教わったまま使ってもうまくはいかない。
自分たちの会社やプロジェクトに合うやり方をデザインすることが重要なので、Xデザインでの学びはそこを考慮しながら聞くと良い。

確かにUXを学んでいると、プロダクトデザインや自社サービスで実践するイメージはすぐ浮かぶけど、私のような受託系の制作会社においてどう役立てるのか?の壁にぶち当たる...。
ここが1番難しいけど、自分で使いこなせるようになることをゴールに勉強頑張ります。

Illustration by Freepik Stories

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