赤をあげたら 赤あげて
白をあげたら 白あげる
黄色になったら 足をとめ
青になるまで わたれない

かわいた陸に このままいても
わたしいいなり カメレオン
それならいっそ うろこをつけて
人魚になって しまおうと
ヒトデのほしの ふる夜に
靴をそろえて 上着をすてて
海にとびこんだ グッバイ地上

陸にあがって 抱きしめあって
ふたたび愛を 誓っても
どうせ明日は べつの色
どうせ明日は べつの色なの
きみの色をした カメレオン
わたしいいなり カメレオンだわ

きみとわかれた 高台が
まばたきするまに 遠くなる
太平洋の まんなかで
クジラに飲まれた 午前二時

おおきな闇に つつまれて
ママのおなかに いるみたい
そうっと波が よりそって
傷をさらって くれるよう
ウミウシの子が 遊んでる
色をなくした わたしのそばで
好きな色になれ グッバイ史上

陸にあがって 抱きしめあって
ふたたび愛を 誓っても
どうせ明日は べつの色
どうせ明日は べつの色なの
きみの色をした カメレオン
わたしいいなり カメレオンだわ

ひるごろクジラの おおきなくちが
あいてみえたの 海岸線
わたしの名前を なんどもさけぶ
やせてしおれた きみがいた
すてた上着を みにつけた
こんどはきみが カメレオン

わたし色をした カメレオン
一生いいなり カメレオンだわ