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全国7つの内1つ!国宝・千手観音「法華寺」慈悲の光明皇后と娘の孝謙天皇の門跡【奈良西ノ京シリーズ】

藤原不比等の娘・光明皇后に所縁がある尼寺。制作当初から彩色や金箔を施していない素木像で口元セクシー!秘仏なので参拝時は気を付けて!あっ海龍王寺とかとセットでどうぞ!正式名は「法華滅罪之寺(ほっけめつざいのてら)」です。

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変更履歴

2023/12/23 動画追加(https://www.youtube.com/watch?v=T24FCP-oiNw
2022/11/25 初版(2011、2016、2021年)



▼HP

https://hokkejimonzeki.or.jp/

▼アクセス

奈良市法華寺町 882
※海龍王寺と同じ時期に秘仏公開されるため、セットで行ってください。

▼本尊と脇時

十一面観音菩薩立像@国宝
 ※通常非公開(春・秋に特別開扉)

▼見どころ

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 十一面観音@国宝、慈光殿、華楽園の共通券@1,000円購入。

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 今や歴史の悪者?藤原不比等の娘・光明皇后に所縁がある尼寺で、大和三門跡の1つに数えられる。娘・孝謙天皇(後に称徳天皇に重祚)に引き継がれ大寺になるが、桓武天皇が長岡京、平安京への遷都で廃れる。西大寺の僧や豊臣家により1600年に復興する。

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 池の真ん中にあるのは「護摩堂」で、室町時代に倒壊して2004年にようやく再興された。

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↑本堂

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 美仏「十一面観音@国宝」が安置され、春秋に公開され参拝客も多い。十一面観音の特徴である長い手と動きのある姿、独特の光背が見どころ。右足は曲げて親指が上に向いており一歩前に出て助けに行く状態となっている。そして、口元がセクシー!!!制作当初から彩色や金箔を施していない素木像で、木肌の美しさを生かした素地仕上げで、参拝する人は多いです。

 十一面観音像は、絶世の美女で慈悲深かった光明皇后のお姿を彫り上げたと伝えられる。腕が膝まで長いが違和感がなく観音の特徴がよく出ている。 色気を感じる平安初期の仏像で、光明皇后の命日に合わせての御開帳!!毎年6月6月の秘仏公開がある秋篠寺と比べると人が少ない!!
 駐車場の方によると、この後、見仏バスが到着するようなので、先にサッと参拝!!この十一面観音を気に入った方は滋賀・向源寺、石道寺の十一面観音立像も見仏することをオススメする。

↓奈良テレビより

国宝の十一面観音
 奈良・・・法華寺、聖林寺、室生寺
 京都・・・観音寺、六波羅密寺
 滋賀・・・向源寺
 大阪・・・道明寺
個人的な好みは向源寺>観音寺>法華寺>室生寺>六波羅密寺>聖林寺ですかね。

○長谷寺式十一面観音立像
 美仏「十一面観音像@国宝」周りは四天王が守護している。堂内右側には、本尊お前立が安置されており、顔は似せているが右手に錫杖を持つ「長谷寺式十一面観音立像」となっていた。

○文殊菩薩坐像@重文
 その横には2017年に全国3カ所で行われた「西大寺展」で展示された「文殊菩薩坐像@重文」が安置されていた。X線検査で胎内に180の品と大量の納入物を確認された「文殊菩薩騎獅像」などが見仏できる。これ、国宝になるなと思うので凝視しておいた。

2017年 あべのハルカス『奈良西大寺展』
西大寺vs法華寺vs般若寺vs大智寺の「文殊菩薩」見比べ対決!!
西大寺の尼寺です。あまりにも美仏「十一面観音@国宝」のインパクトが強く、夫婦まったく記憶がないが、すばらしい文殊菩薩である。台座は展示されなかったので、普段の空気とは違うだろうが、尼寺らしく他の文殊と比べると顔が柔らかい気がした。妻は今回の展示会で一番良かったとのこと。しかし、獅子の台座から降りた状態の展示って、安倍文殊院の快慶作「文殊菩薩@当時は重文」以来だな。。

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 しかし、奈良には良い文殊が多いな。。安倍文殊院には快慶作の国宝、西大寺、プリティ文殊を安置する般若寺、そして興福寺にも国宝があるし。文殊に関しては京都より奈良が断トツで上だな。

○維摩居士坐像@国宝(平成29年に国宝指定)※公式HP紹介有り
 古代インドの裕福な商人で、架空とも実在ともいわれる人物。釈迦の弟子で十大弟子でも敵わない知識で、文珠菩薩相当レベルの頭の良さである。
 「維摩居士坐像@国宝」は以前は、公開されていなかったと認識している。初見仏だが不思議な仏像だった。元々は興福寺のものらしく8世紀にはここに移されたとのこと。そういえば、滋賀・石山寺でピースサインをしている維摩居士坐像を見仏したが、やっと繋がった!?おめでとう国宝!!って言った欲しかったのね。

○聖徳太子2才像&3才像※公式HP紹介有り
 本尊裏側「聖徳太子像」のほとんどが2才像か16才像で、摂政時代の仏像が稀に作られるのだが、ここは3才像があった・・・。いや、確かに顔は同じで若干、体が大きい気がするが、これ絶対に2才像でしょ・・・。と妻とボソボソ話していた。 

○その他 ※仏頭&二天頭:公式HP紹介有り
 あと、本堂では「仏頭」、「天部像頭部(二天頭)」や、国宝の絹本着色阿弥陀三尊像および童子像も特別公開される。

 平安時代の如来、伎芸天、梵天の仏頭が安置されていた。如来は東大寺の仏頭??と勘違いしたくらい、雰囲気なども似ている。もしかしたら、運慶の父・康慶より前の慶派初期作なのではないか?と感じる。

↑慈光殿

 「絹本着色阿弥陀三尊および童子像@国宝」公開。また、珍しい「四臂不動明王」、「阿弥陀如来」、宝山湛海作「不動明王」が見仏できる。

 その他慈光殿には、法華寺本堂古材で作られた五重の小塔や、本堂発掘の時に出土した二彩の瓦や柱根が展示されていた。

↑浴室

 光明皇后は病人や貧困の人々を助けたという伝説がある。蒸し風呂を設け、薬草を煎じて沐浴をさせた。1000人目は我慢できないぐらい膿の持ち主で、光明皇后は最終手段で美しい唇を当てたところ五智如来のアシュク如来だったそうな。

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↑光月亭

 季節による花々を観ることが出来る「華楽園」内にある。

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↑薬師堂・横笛堂

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 赤門の東側に、現存する法華寺の建物の中では最古と言われている鎌倉時代のお堂がある。現在は横笛像を本尊としていたため「横笛堂」としているが、本来は阿弥陀如来を本尊としていたそうな。横笛は『平家物語』の1シーンから来ているよう。

↑法華寺庭園(華楽園)4月~6月特別公開

 京都御所内「仙洞御所」から移築されたとも伝わり、「杜若(カキツバタ)」の名所として広く知られている。

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 光明皇后によって創建された法華寺の境内内にある。カキツバタで有名な名勝庭園だが、何もない時でも見どころのある庭園です。京都とは違い、小さいながらも綺麗で、心が落ち着きます。

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▽おまけ

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▼動画紹介


▼旅行記


▼セットで行くところ


▼仏像展

▽2017年 あべのハルカス『奈良西大寺展』

西大寺vs法華寺vs般若寺vs大智寺の「文殊菩薩」見比べ対決!!
西大寺の尼寺です。あまりにも美仏「十一面観音@国宝」のインパクトが強く、夫婦まったく記憶がないが、すばらしい文殊菩薩である。台座は展示されなかったので、普段の空気とは違うだろうが、尼寺らしく他の文殊と比べると顔が柔らかい気がした。妻は今回の展示会で一番良かったとのこと。しかし、獅子の台座から降りた状態の展示って、安倍文殊院の快慶作「文殊菩薩@当時は重文」以来だな。。



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