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総本社対決「愛宕神社」京都vs亀岡!愛宕山「月輪寺×養仙寺」【京都右京シリーズ】【丹波シリーズ】【丹波七福神シリーズ】

京都で「伊勢へ7度!熊野へ三度!愛宕山へは月参り!」といわれる古社。古くより火伏・防火に霊験のある神社で全国900社はあるとする愛宕山に鎮座する「愛宕神社本宮」は京都市右京区と京都府亀岡市の2社あり??
 火除け神と言われるが、勝利の神とも言われることから、「本能寺の変」直前に、明智光秀が参拝して、おみくじを4度引いたとか。全部、凶だったとか・・。。本当に凶だったな・・・。

 その昔、愛宕山と比叡山は仲が悪かったそうで、比叡山が愛宕山に頭を叩いた。すると愛宕山にコブが出来て、それで少し愛宕山は高くなったとさ!?

 愛宕神社2社が台所を護っています!!

左が亀岡の愛宕神社、右が京都市の愛宕神社

変更履歴
2023/09/06 初版


▼HP、アクセス、祭神・本尊と脇時

※後述「▼見どころ」参照

愛宕神社の神様比較だけしておきます。カグツチの母と父が分かれて祀られている。やっぱ2個イチ??

  • 迦遇槌命・・・京都市:○ 亀岡市:○

  • イザナギ・・・・京都市:○ 亀岡市:×

  • イザナミ・・・・京都市:× 亀岡市:○

  • 埴山姫神・・・・京都市:○ 亀岡市:○

  • 天熊人命・・・・京都市:○

  • 稚産霊神・・・・京都市:○ 亀岡市:○

  • 豊受姫命・・・・京都市:○ 亀岡市:○

  • 雷神・・・・・・京都市:○

  • 破无神・・・・・京都市:○

  • 大国主・・・・・京都市:○ 亀岡市:○

  • 応神天皇・・・・京都市:× 亀岡市:○

  • 武内宿禰・・・・京都市:× 亀岡市:○

  • スクナヒコ・・・京都市:× 亀岡市:○

  • ヒルコ・・・・・京都市:× 亀岡市:○

  • 松尾系・日吉系・京都市:× 亀岡市:○

  • 稲荷系・・・・・京都市:× 亀岡市:○

▼見どころ

 箇条書きでポイントを記載しますが、亀岡市と京都市の愛宕神社はセットです!としておきます。醍醐寺の上醍醐と下醍醐、下鴨神社と上賀茂神社、貴船神社の本宮・奥宮・中社など、京都の社寺は多いですし。って、京都以外も結構ありますよね。鳥取・大山、長野・穂高神社などもそうですよね。ただ、だいたいは山頂から山麓に降りることが多いのだが。。(と、自分で突っ込む)

  • 愛宕山は現在でも京都市と亀岡市のものである

  • 愛宕神社の総本社として愛宕山に鎮座し、火難除けなどに御利益がある

  • 阿多古神社と称され、「火迺要慎(ひのようじん)」の札には今でも「阿多古神社」と記されている

  • 神仏習合で白雲寺も設けたが、神仏分離令で廃寺

  • 亀岡市・愛宕神社は京都市・愛宕神社に分霊したと伝わっている

  • 亀岡市・愛宕神社は507年創建ともいわれ、京都市内・愛宕神社より古い

  • 京都市・愛宕神社は701から704年ごろ、修験道・役小角と白山信仰・泰澄が神廟を造立したのが始まり

  • 京都の愛宕山は修験者の聖地で、修験者 が全国に展開して愛宕信仰を広めたと伝えられる

  • 京都市・愛宕神社は781年に勅命を受けた和気清麻呂が慶俊僧都と王城鎮護の社として創建

  • 京都市・愛宕神社は毎年7月31日夜から翌朝にかけての「千日詣り」がある

  • 『延喜式神名帳』には「丹波国桑田郡 阿多古神社」とあり、これは亀岡市を指す

  • 京都市・愛宕神社は、神仏習合の時代には本地仏「勝軍地蔵」、奥の院(現・若宮社)に「愛宕山・天狗太郎坊」が祀られた

  • 明治の神仏分離令で京都市・愛宕神社はの本地仏は、金蔵寺へ!亀岡市・愛宕神社の本尊・愛宕権現は養仙寺へ!

オマケ

  • 愛宕信仰は武士には「勝利の神」として祀られてきた歴史的事実がある

  • 東京の愛宕神社は標高26メートル、23区内で最も高い愛宕山に1601年に、徳川家康の命により「勝軍地蔵菩薩」を観請した

  • 江戸の防火の拠り所となるとともに、各藩武士が参勤交代の際にこれを地元に持ち帰り、各地に愛宕神社を祀るようになり広がったとも

  • 福岡・鷲尾愛宕神社は、1634年に黒田忠之が愛宕権現の霊験により黒田騒動を乗り切ったことに感謝して、標高68メートルの愛宕山に京都の愛宕神社から観請した

 ということで、愛宕山はご神体で禁足地だとすると「亀岡市・愛宕神社」→「京都市・愛宕神社」が正しいのかも。ただ、歴史的には愛宕山に神様がいるので、亀岡市・愛宕神社は元宮で、京都市・愛宕神社は本宮(本社。神様が初めに降り立ったところ)とするのがしっくり来るかな。

 私の家の台所には両社のカグツチが守ってくれています。左が亀岡市。右が京都市右京区。

 神社参拝です!と行く前に、愛宕の火の神様「カグツチ」についてちょいと書きます。知っている方はスキップしてください!

▽愛宕神社:京都府京都市右京区嵯峨愛宕町1

 たまに私は言う「久しぶりに愛宕神社に行こうか?」と聞くと速攻「ヤダ」と返ってくる。過去に年配者に抜かされまくった、超疲れた記憶の神社である。参拝後の写真には化粧がなくなりスッピンの妻が・・。

 京都では「伊勢へ7度!熊野へ三度!愛宕山へは月参り!」といわれる古社で、今でも祇園では当番制で月参りをしている団体がある。

→黒門

→境内

→割拝殿・本殿

 全国900の分社を持つ。

 主祭神カグツチは雷神と破无神と同じ若山社に祀られており、中央ではないのが面白い!そして、和気清麻呂繋がりなのかどうかは分かりかねるが、愛宕大権現の奉納された絵馬は猪に乗っている。偶然か???

→摂社・末社

 アマテラスをまつる「神明社」とイザナギを祀る「熊野社」ですね。

以上、標高差700mあります!
と舌も乾かぬうちに続けますが、ここには山頂好き?の「和気清麿呂」が関わる神社である。和気清麿呂の代表格一つは兵庫・廣峯神社ですね。

また、本地仏・勝軍地蔵は明治の神仏分離令で、金蔵寺に移され、現在も大切に安置されているのだが、ここよりもハードな参拝になる!いろいろな意味で!?

→愛宕山千日詣りなど動画

 参拝時は注意ください・・。

 では、亀岡の愛宕神社と行きたいですが、月照寺を挟みます。

 さて、こちらもコロナ禍では注視していたようですが、2023年に元に戻しました。挑戦する方は参考になるページがあったので紹介します。交通機関で行こうとしている方は参考になるかな。

京都の北西にそびえる霊山・愛宕山。その山中にある愛宕神社は火伏せの神様として、料理人の信仰も厚く、台所に貼る『火廼要慎』のお札でもよく知られています。中でも7月31日の夜半に参拝する『千日詣』は京都夏の風物詩として知られ、多くの参拝者が毎年1000日分の御利益をいただこうと夜登山に励みます。しばらくコロナ禍のため夜間参拝は中止されていました、今年4年ぶりに再開。

↓引用元

▽月輪寺

 神仏習合時代に愛宕神社の寺ですね。愛宕神社からここ経由で参拝すると5,6時間になるようだ・・。愛宕神社から裏参道の険しい山道を下るようだ。愛宕神社の神宮寺の1つで、ここだけ残っている。

 本尊は阿弥陀如来立像で、空也上人が籠った寺で、空也院があった。なんと、あの空也上人像が安置されている。そう、六波羅蜜寺で有名ですが、ここにもあるんですね。
 ちなみに、月輪寺は空也上人自作なんだそうな・・・。って赤目の玉眼が面白く、口から出る阿弥陀像が2列に分かれており、2CMほど高いのも有名。

 この寺には、親鸞坐像、法然坐像も安置されており、ここに修行に来たようだ。また、白洲正子氏が何度も見仏した千手観音立像@重文が安置されている。また、湖東・湖北風の十一面観音立像@重文も素晴らしい!

▽愛宕神社:京都府亀岡市千歳町国分南山ノ口1

 全国900社はあるとする愛宕神社。総本山といえば京都市右京区「愛宕山」に鎮座と思う人が多いかと。京都市内・愛宕神社は701年ぐらいに修験道の祖・役行者と白山信仰の開祖・泰澄が朝廷の許しにより神廟を建立したのが始まり。亀岡・愛宕神社の創祀は神代にまで遡り、山を神籬(依代)として祀られ、507年に社殿が創建されたとする。

 この神社に来ると本殿は「八幡宮神社」では思ってしまう人が多いかも。本殿「愛宕神社」とこの摂社・末社「八幡宮神社」の共用舞殿にも見える。

→拝殿・本殿@重文

 京都市内・愛宕神社より創建は古く、京都市・愛宕神社に分霊したと伝わっているそうで、ここを愛宕神社の本宮とする。京都市の鷹峯へ分霊し、愛宕山頂に社殿を造営し分社を鷹峯から遷したのが現在の京都市内・愛宕神社ということで「元愛宕」とも呼ばれている。神社の基本は山頂から里宮に移すのがほとんどだが、こちらは逆である。

 拝殿には「全国愛宕本宮」とありますね。本殿は鎌倉時代のもので、国の重要文化財に指定されている。私の家の台所には愛宕神社×2と下鴨神社のカグツチが守っている。

 冬は雪が降るこの地域では、本殿は大きな建物内で守られている。鎌倉時代の重要文化財を360度見られるようになっています。なお、由緒によると、主祭神は、カグツチとイザナミのみかと思ったが、オオクニヌシが。。国譲りは京都亀岡で、譲った後に今の島根に移ったと主張する人がいるが、最近、それもあるのかなとも思ってきた(が、ちょっと無理がある?)。

→摂社・末社「豊受比メ神社」「火防大神社」「八幡宮」「高良玉垂神社」

 拝殿・本殿右側にはおみくじがあり、さらに右に行くと摂社・末社が鎮座している。写真手前は「豊受比メ神社」なので伊勢神宮外宮である。ということで、右には「皇大神宮」でアマテラスと思いきや、「火防大神社」とあり火の神&愛宕の神・カグツチだった。。

 さらに横には「八幡宮」とタケノウチスクネを祀る「高良玉垂神社」と出雲系になっている。

→摂社・末社「植山姫神社」「少毘古神社」「蛭子神社」

 本殿左には「植山姫神社」とスクナヒコとヒルコとなっている。さてここでは、植山姫神社の祭神は土の神だな?と思った。帰宅後に調べると、イザナミの糞から生まれた土の神様、ハニヤマヒメノミコトでしょうか。補足すると、イザナミは火の神・カグツチを産むと火傷でお隠れになる。夫・イザナギが激怒しカグツチを斬る。そこから生まれた神々の1柱ですね。あと、近くに「稚産霊神社」があり、こちらはカグツチから産まれた「食の神」で、トヨウケにつながる神様。

→摂社・末社「天満宮」

 本殿横から神社を出ようとすると「天満宮」がある祭神は菅原道真で、牛も祀られているのだが、ここは自然石か自然石を加工したものを2つ社殿両脇に置いている。

→摂社・末社「稲荷社」「松尾神社or日吉神社系」

 どこにでもある「稲荷社」など社殿が二つあった。もう一つは、山の神・オオヤマツミと開拓の神・オオヤマグイとなっている。オオヤマグイは松尾大社、お稲荷さん(ウカノミタマ)は伏見稲荷大社で、いずれも秦氏ですね。この地域では秦氏とオオクニヌシが開拓したと伝承があるので、まあ~わかります。そして、今、秦氏とオオクニヌシの開拓したところを旅するのが「保津川下り」である。

→社務所周りから

→オマケ

 神主が出ているので紹介です。3:00からどうぞ!

しかし、元愛宕というが近くには元出雲もある。

▽養仙寺:京都府亀岡市千歳町国分南山ノ口17

 愛宕神社手前。狭い道を進む。ラストは急な坂を爆走すると右手に駐車場があります。丹波七福神の第2番札所。内外・大小・新旧さまざまな布袋さんが約600体ほどあり、「布袋寺」といわれ親しまれている。

 境内には面白い布袋さんが!?本堂に行くと人の気配がなく、本堂内を覗くと奉納された布袋さんが数多くあった。参拝終了で、駐車場に戻ると一台の車が入ってきた。この寺の方で、拝観できるか聞いたが、内陣拝観はないようだ。寺の裏手にある愛宕神社に行きたいので、車を置かせて貰えるか?聞いたらOKしていただいた。ありがとうございます!

→本殿

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