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今月の短歌 23年6月1日~6月15日

6/1 #勉強と詩
「ヨーイドン」朔に始めた維持と意志 興に染まれば学も広がる

6/1 #雨天
陽の光求めるシャツに洗濯機ジメジメするねと五月雨は降る

6/2 #見てくれるかな
ご近所のあの女の子に見てもらおう 母がせっせと蒔いた朝顔

6/2 #青色と君
「青が似合うね」その一言が君であり生きる価値塗り替えていく

6/3 #これからもずっと
視線すら交わせなかった同級生 告げる言の葉 今でも好きだ

6/3 #チャンス
流星群 誰かに届くはずだから 幾万億の時節拾って

6/3 #新卒一年目
「俺の五倍苦労するよ」と上司言う 向かい風に誓った笑顔

6/3 #限りなく素足
足元に少し軽さと涼しさを初夏の陽気の大事な要素

6/4 #レース前
緊張は起爆剤へ変わるんだ破裂しそうな胸握りしめ

6/4 #夏はサンダル
履き心地で選ぶコルクサンダルが季節を一層新しくする

6/5 #ITALY
「Buon giorno」ブーツを履いたあの国に行ってみたいと高い辞書買う

6/5 #スクーター
スクーターがスラリと風を感じ始めた先に待つ夏の入り口

6/6 #シューティングガード
淡々と反復実るアウトサイド 時の支配者コートを射抜く

6/6 #曇天の午後
木々奏でお疲れ様のコンチェルト 湿り気の空暮れのカフェオレ

6/7 #おはよう
おはようと声掛けるその太陽が淡黄色で光り輝く

6/7 #羊が見た夢
遠い夢 羊はいつか時を知るふと瞬けば数を数えた

6/8 #君は口だけ
「君は口だけ」「君は口だけ」「君は口だけ」だと告げられた日々よ

6/8 #彼方へと沈む
飛び込んで息を吐きつつ満ちる世界 青が静まり過去を忘れる

6/9 #白いスニーカー
黄ばむので仕舞う白いスニーカー 汚れ履きジワ無いのが今風

6/9 #高2の夏
後ろからギュッとされて気持ち知る同じクラスの少し目立つ君

6/10 #オーバードーズ
微睡みよハローハローと矛盾して静けき部屋で眠り待ち侘ぶ

6/11 #右側のイヤホン
難聴の右耳にイヤホン突っ込んで まだ聴こえるよと暗示かける

6/11 #蚊の退治
血を吸われラケット状の武器持って部屋中周る徹底抗戦

6/12 #ツバメの転入
つばくらめ引越し先が決まる中お昼はまだかと母急かす雛

6/12 #はばたき
裸足になりその踏み込みを確かめて羽撃けたなら東へ向かうよ

6/12 #フリック入力
頑張ってフリック入力両手持ちしてみるけどやはり慣れない

6/13 #保健室
ふたりきり時よ止まれと神に祈る終わらない夢叶いますやう

6/13 #美容室
再現と根拠を求める空間で笑顔のステッキ振り続けた

6/13 #雨のち曇り
曇天に霹靂鳴る朝 長い髪ヘアゴム巻けばからだは軽く

6/14 #18時の憧景
チュンチュンと雀のコーラス 窓際を黄色くする空「おかえりなさい」

6/14 #レザーサンダル
パタパタと音鳴る革のサンダルは毎度靴擦れ起こす天敵

6/15 #シーザーサラダのドレッシング
最後まで使い切りたいけど余るシーザーサラダのドレッシング

6/15 #いじめ
残る痣 15の夏に巨悪を知り孤独はある日覚悟へ変わる

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