コーヒーをやる上で一番大事なコト


お客さんに珈琲の事書いたら客が減るんじゃないかとアドバイス受けたので
間に受ける事にしました

どうもマスターです

えーと、皆さん珈琲を淹れる上で一番重要な事が何かご存知でしょうか

美味しい淹れ方
様々な珈琲を飲んだ経験値
性能の高い器具
どれもあれば嬉しい程度で絶対条件ではありません

答えは「確かな味覚」です
コレだけは言い切ります

どれだけ屈強な肉体を持とうと
優秀な機材や準備があろうと

珈琲という世界では行先を指し示すコンパスと地図が無ければ三日と保ちません

外の者は余りに得体の知れない世界観に尻込みして冒険すらしようとしませんし

中で模索する人間も何が正しいのか、自分が何処にいて何処へ向かおうとしてるのかも分からず疲弊する程厳しい環境です

誰もお金を投資しようとせず補整もされてない獣道が未だにある未開の土地
だからこそ先陣を切るパイオニアはこの業界では偉業の達成者と崇められます

例え話でやたら尺を稼ぎました

そんな基本の
珈琲の「味をとる」という作業を
場末の半人前喫茶店マスターが人に説こうなんざお笑い草がのびのび育って草千里

しかしお客さんを減らすためには恥を忍んでやる他ありません

では昨今のコーヒーがどのように評価されているか
基礎点36点から更に8項目持ち点8で合計100点
協会や団体によって誤差あれど全てをシートで評価する事ができます
この地図を手に珈琲を飲んで見ない事には
コーヒーの何を美味しいとするかも分からず
玄人の浴びせる専門知識に蜂の巣にされる事でしょう
初心者の諸君は珈琲の偏屈ウンチク語りがそこら辺の熊より人を殺してる事を重々承知した上でこの業界に足を踏み入れる事をお勧めします

とまぁ、この後の説明は流石にお金とったり指導という形で面倒になるので割愛

詳しく聞きたい奴はうちの客には居ないだろうけど
もし聞きたかったらマスターに話してください

さて、そんじゃあどうでもいいウンチクくらいは披露しますか
これは元看護師ってのもあって珈琲業界で学んで違和感を覚えた事なんですが

コーヒーやエスプレッソの抽出の適正の味分け方に
舌先は身抽出、舌根は過抽出とあります

実際には前2/3を舌体、後方1/3を舌根と呼び
センサーたる味蕾が多くあるのは舌体の方です
体感で私も抽出適正を味分けているのではありますが
写真のような味覚地図は昨今の医療では古く
味蕾ひとつひとつに味の受容体があって
どの部分がその味覚に強く反応するというのは長い間誤解を受けてたデマと言われています
ちなみに一般人よりこの味蕾数が多く密集している人間がいて
これらをスーパーテイスターなんて呼んだりされてるそうです

では、何故抽出適正の味分けで珈琲業界の知識が体感できたのか私に分かりませんが
コレを解明しようと金を出す馬鹿はいないので
コレこそが知識に基づく体験から得る経験値という事になります
このように自分で納得いくようにエビデンスと照らし合わせながら
何が正解かも分からないが一つ一つ確かめていく作業が出来る人なら
珈琲は向いてるでしょうね
当然適当に淹れて美味しい珈琲出す人も居ますし
ただお洒落だとかライフスタイルだとかで魅せてる輩も居ますのでそれについてはとやかく言ってる暇がない程
この業界は私一人の人生じゃ踏破できない程に未開拓なのです

未知への冒険
そいつがロマンって奴ですよ

総括すると
淹れ方とか知識云々より
まず正しく味を意識して飲め
って事ですね

まぁ何も考えず美味しい物は美味しいが
この世で一番幸せです

ある意味、何が美味しいのかを突き詰める呪いにかかった私たちは本当の意味では不幸なのかもしれません

おわり

頂いたサポートはすべて私の懐をあっためるために使います。 ...嘘です。たぶん焙煎機代にします。