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ブランド・バリューチェーン〜マーケティング・マネジメント16版を読む

コトラーのマーケティング・マネジメント(第16版)を読みながら気づきをまとめています。

今回は、第10章 強いブランドの構築からブランド・バリューチェンについてです。

ブランド・バリューチェーンは、ブランディングのケラー教授のStrategic Brand Managementで紹介されており、16版のマーケティング・マネジメントにも挿入されています。

ブランド・バリューチェーンとは、ブランド・エクイティの源泉と成果、及びマーケティング活動によるブランド価値の創出方法を評価するために構造化されたアプローチである。

マーケティング・マネジメントより
ブランド・バリューチェーン

バリューチェーンの一番重要なポイントしては、ブランド・マネージャーが投資・実行するプログラムは上層役員、経営者に至るまでの重要な関心事項に影響を与えてつながっていることを理解する必要があるということです。

このモデルが機能するには2つの前提条件があります。

まず、一つ目はブランドは顧客の心の中に存在するということ。だからマーケティングプログラムは顧客のマインドセットに変化をもたらすことから始まり、それがブランドパフォーマンス、そして株主価値向上へとつながります。

もう一つの前提条件は、あるステージから次のステージに移るプロセスに価値を増加させる乗数が介在しているとしています。プログラム乗数顧客乗数市場乗数の3つです。

プログラム乗数
顧客マインドセットに影響を与えるためにもプログラムの質は重要です。プログラムの質を決定する主要な要因が、明瞭性関連性独自性一貫性の4つとなります。

顧客乗数
顧客のマインド内で生み出された価値が市場でのパフォーマンスにどのように影響を与えるかを決定します。顧客マインドセットの価値を計測するものが、ブランド認知関連性態度愛着活動(口コミなど)の5つです。

市場乗数
ブランドの市場パフォーマンスが示す価値が、株主価値にどの程度現れるのかを決定します。市場パフォーマンスに影響をあたる要因としては、競争優位性チャネルサポート市場規模と市場特徴の3つとなります。

まとめ

ブランド・バリューチェーンという一連のつながりによってマーケティング活動がブランド強化につながり株主価値の向上につながることの意識を持つことの重要性が示されています。

そして、それぞれの乗数が実際に次のステージでの価値の増大に寄与しているのかをチェックすることが必要になってきます。

活動目的の明確化とパフォーマンス管理に活用してみましょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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