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ニル・アドミラリ 虚無に沈む



厳密な選別をしなければ、こんな思いはしない。それこそ『書くことなんていくらでもあるよ、発想を広げれば、経験を――』系の発言をする人からすればつまらない悩みなのだろう。

『ああ、繰り返しになっている……』

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詩でも創作でもコラムでも、よほど厚顔無恥にならない限りどこかでつまずく。以前書いた何かしらに今が抵触している逃れられない重複。無意味に見出される連なり。振りほどきたい、できるなら。だがどこまでも付き纏う。

『やほみ〜、今日はトイペが298でやたらにお得だったぴゅん★  ところでサァ! トイレにネズミが出たんですけど自分、業者いいっすか? ええと、ペットショップ……最寄りっとカタカタカタ』

いねぇよこんなヤツε-(´∀; )


まぁ、そうだな。ツラの皮が厚けりゃあ人間なんでもさ。プライドが全力で阻害してくるが……つまり、中身の有無を私は重視しているのだろうか。意味や意義がないと書く手が止まる……?
いや、マーク・トウェイン的に言うと動機なんて結局『私が楽しいから』に帰結するもん。自分自身の安心、心の慰み――だとしたら私は不安なのか?

不安だから書いている? こんなに書いても書いてもおさまらないのに?
まあわかるよ。その不安が別の原因だとして、代替手段として書くを選択しているフシ。現実逃避ですね。書くだけで全てが解決するなんて今どきビジネス書でもないですよ。
【書くだけで魔法のように悩みが消える! ハーバードで実証された10のコト】……みたいな。

一助にはなるさ。でも完璧じゃない。わかってる。でも書くのがやめられない。ああ私は、ギャンブル中毒者をもうバカにできない。同じ穴だ。ライティングもギャンブルも、スッキリするときとしないとき……何も変わらない。

日が昇り沈む。そこに謝意や感動があるか? また同じように沈んでしまう……食物を摂取し私は寝るだろう。繰り返しの諦念に身を委ねながら。
全てに感謝だ? 朝起きてチェンソーをこちらに振りかざす異常者が居たとしてキミは感謝するか? 世迷言を。死が救いだというのならどうぞ祈れよ。

ごめんなんだよインスタントな解決娯楽趣味諸々。気まぐれな型抜きを延々させられる人生を自ら選んだんだ。ボロボロの失敗だらけのカスの上で遮二無二書いてんだ。誰も止めないから仕方ない。そんなヤツ居ない。嗜好品のソレとは性質が違う……いや、同じだ。

ないがしろにして無感動な虚無に向かう不愉快さがあるにはある
人の話しを真面目に聞けない自分が嫌いだ
やめられない自分が嫌いだ
それでも好きなんだ

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