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本の棚 #21 『ハートドリブン』目に見えないものを大切にする力

『ハートドリブン』
〜目に見えないものを大切にする力〜

塩田元規(アカツキ創業者)

うんこミュージアム

あっ、いきなり失礼。

知ってますか?

うんこミュージアム。

横浜駅のすぐ横にある「アソビル」

入ったら入ったで

いきなり便器で

うんちさせられます。笑

ふざけているようで

大マジメ。

本気で楽しい空間をつくっている

エンターテイメント会社アカツキ。

その代表を務める塩田さんの著書。

ぼくは本を読むことの重要性のひとつに

「他人の人生や経験を擬似体験できる」

というものがあると考えている。

あくまで擬似だから本物の経験には

及ばないけど、そこで味わった感動は

自分の人生のスパイスになると信じている。

そして『ハートドリブン』は

まさにそんな本だと感じた。

−−−−−−−−−−−−−−

誰かの正解に自分を適合させていくのではなく、自分の生き方を表現する自己表現の時代になる
人生自体が“攻略”するものから、“自己表現”するものに変わっているんだ。

ゲームで例えると

昔はドラクエとかFFとか

最終的なゴールやボスがいて

それを攻略するか、倒すか

そんなゲームが人気だった。

現代はというと

マインクラフトやフォートナイトといった

自分で目的を設定して楽しむスタイルが

流行っている。

どんな遊び方をしてもいいなんて

テトリスの視点からすると…

「即死」だ。

あの限られた箱の中で

横に一列揃えるという

牢獄のようなルール設定。

「どんな感じにブロックを積み上げられるかなぁ?いってらっしゃぁ〜い」

なんてディズニーランドのキャストみたいに悠長なことは言ってられない

このパーツ来たらこう!

このパーツはここ!

四角のやついらん!

L字はOKって、逆のやつかい!

長い棒こい、こい!こぉーい!

これが時代が変わるということ。

物質的に満たされつつある社会は

テトリスでアートを描き出すかもしれない。

それくらい自己表現や自由を求めている。

このnoteも、そうかもしれない。


「ドリブン」は原動力、「インセンティブ」は誘因

そうそう、ドリブンてなに?!

英語のdriveの過去分詞形。

過去分詞形、懐かしい。

つまりは「突き動かされる」=「原動力」

その対義語にあたるのが

ビジネスマンならよくきくだろう

インセンティブ。

馬が顔の前にニンジンという

報酬をつられた姿を

思い浮かべてほしい。

そのニンジンほしさに走る走る。

そのニンジンがインセンティブだ。

販売実績によって給与が上がったり

逆に下がったりする。

みんな給与をあげるために働く。

ここで塩田さんは問う…

「継続的な価値がつくれるのはどっちか」

インセンティブは短期的に

成果をあげるために有効だ

これはそのとおりだと思う。

うまく使えるならいいが

ある種の薬なので副作用がでる。

ニンジンがなければや〜らない

そんな姿勢を生み出すこともある。

そしてニンジン(資本)は有限だ。

その点

ドリブンは自分の内側の感動や感情、

可能性は無限だ。

ワクワクする

楽しい、好きとか。

数年前に自分のチームが不調で

何が原因かと聞かれた際に

「ワクワク感がないですね」

と真面目に即答したことがある。

これまでにないほど

華麗なスルーを食らったが

嘘ではなく本気でそう思っていた。

厳しさ、危機感、行動管理…

それらを否定はしない。

けど、短期的で先がないとも考えている。

短期的な成果を出さないといけない

例えば店がつぶれる、となったら

その方法をとらざるをえない場合も

きっとある、それはわかる。

このバランスがまだまだうまくとれない。

これからも未熟なりに

このバランスを考えていくつもりでいる。


経営者の仕事は、目に見えないものに気づき、それを育める環境をつくること

ぼくは経営者ではないから

よくわからないけど、

家族に置き換えると

目に見えないものを

大切にしているだろうかと考えた。

例えば家族と過ごす時間に目を向ける

その空間がどんな雰囲気で

そこにどんな感情があって…

うん、楽しい。幸せだ。

これからもいい雰囲気を

家族でつくっていこうと思う。

たとえ、

娘に「嫌い」と言われようが

「くさい」と言われようが

笑顔で受けとめよう。

そして眠りについた幼い顔に

こっそり落書きをしてやるんだ。


戦略のアドバイスをできる人間より、苦しい時にハグできる、そういう人でありたい

うん、そうありたい。

おわり。



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#塩田元規 #アソビル #うんこミュージアム

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