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心の病をカミングアウトされたら

心の病を抱える人からその事実をカミングアウトされた時、どのように対応すれば良いのか、そのテーマについてお話ししたいと思います。

私自身、実際にこのような経験をしたことがあります。初対面に近い人から「鬱だったんだ」と言われた時もあれば、長年の友人からパニック障害であることを打ち明けられたこともあります。

そんな時、私はただ「そうなんですね」と優しく言葉を返すようにしています。

このような状況に遭遇した時、私たちが取るべき態度は、大げさなものではなく、相手の話を受け入れたという態度であると考えています。

心の病について話すことは、その人にとって大きな勇気が必要なこと。

その勇気を尊重し、理解しようとする姿勢が何よりも重要になります。

相手も、同情や過剰な心配を期待しているのはなく、自分のことを理解してほしい、心を開いていることを知ってほしいという気持ちから話していることを忘れないでください。

私自身、病気について直接他人に明かしたことはありませんが、家庭環境などのデリケートな話題を打ち明けた時に、相手が戸惑い「どう反応していいか分からない」と言われたことがあります。

その時、私としては心を開いたつもりだったのですが、それが受け入れられなかったことで、差し伸べた手を受け取ってもらえず宙ぶらりんになったような、なんとも物悲しい気持ちになりました。

そのため、心の病について話された時は、その人の勇気に応え、受け止める姿勢を見せることが、何よりも相手を支えることにつながるのだと考えています。

心の病を抱えていることは、その人を構成する一部分に過ぎません。足が遅い、運動が苦手といった身体的な特徴と同じように、その人の多様性の一部です。

そのため、病気のことでその人全体を見るのではなく、その人自身を尊重し、その人らしさに目を向けて欲しいのです。

もちろん、相手が困っていることがあれば、助けを提供することも重要です。しかし、大げさに反応するのではなく、相手が求めている支援を、落ち着いて考え、提供することが望ましいです。

心の病について話すことは、信頼の証です。その信頼に応えるためにも、私たちは相手の話を真摯に受け止め、理解し、適切な支援をすることが求められています。

最後に、心の病についての知識がないからといって、それを理由に避けたり、気味悪いと感じて避けないで欲しいと思います。

知識がないなら学び、理解する努力をすることが大切です。相手に根掘り葉掘り聞かなくても、たとえば、専門家の書籍を読む、相談支援機関に問い合わせる、オンラインで情報を検索するなど、理解を深める方法は多くあります。

心の病を抱える人と、それを支える私たちとの間に、より良い理解と支援の架け橋を築くことが、メンタルヘルスが悪化し続けるこの社会において、ますます重要になってくるでしょう。

一人でも多くの人が、カミングアウトした時に、優しい反応を得られることを願っています。


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