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娘の誕生日に思うこと

今日、三女が3歳の誕生日を迎えた。
いつもより早く起きた娘に「お誕生日おめでとう!」と言ったら、
少し考えるそぶりを見せてから、「うん」と答えた。

これは三姉妹の全員に対して言えることだが、誕生日にはその子が生まれたときのことを思い出す。

何だかんだで、産院の分娩室で子供が生まれる瞬間に立ち会うのは
3人目にして初めてだった。

出産というものは、自分にとって怖い時間だった。
妻は繰り返し訪れる強烈な痛みと戦い、子どもは母親の体内から外の世界へと冒険をする。
そんな生命の壮絶なドラマの間、父親にできることは多くない。
せいぜい、「がんばれ、がんばれ」と声をかけ続けるくらいだ。
人はこういう時に神頼みをするのだな、と思ったことを覚えている。

あの時のことを思い出すと、大仕事をやってのけた妻には一生頭が上がらないなぁと思うし、お風呂あがりに裸のままでふざけている娘を見ても、微笑ましく思う。
そして、日々の自らのふるまいを振り返り、娘たちにとってよき父親でありたいと思う。

自分にとって子どもの誕生日というのは、禊をするような感覚を味わう日なのだ。

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